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21世紀の私小説
2019/11/10 00:04
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:雄ヤギ - この投稿者のレビュー一覧を見る
私小説作家として知られる西村賢太のいわゆる北町貫太もの。北町貫太は高校に進学せず、肉体労働をしながら一人暮らしをする。しかし稼いだ日銭は酒と女に費やし、先のことを考えられないような生活が続く。小説の中において、常識から外れたような行動を貫太は見せるが、西村曰く実際には風俗に行きたくて毎日まじめにバイトしていたというから、ある程度作りこまれているのだろう。
北町貫太ははっきりいってクズみたいな人間なんだけど、なぜか毎度読みに行ってしまう。
鬼籍に入られたことが残念でならない
2023/02/02 10:10
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
貫多という、港湾荷役で働く中卒の男、それまでの人生で何の努力もしてこなかった割にプライドだけは高く、すぐに人を上から見る、うまくいかなくなると「どうせ、俺には強姦をした父親の血が流れているのだ」嘯く。こんな男、現実にいたらいやだな、小説でよかったなと思っていたら、どうやら、私小説らしい、西村氏が「私は没後弟子だ」と崇拝する大正時代の埋もれた作家・藤沢清造の作品に出会う前、つまり20代前半の生活を小説にしたものが「苦役列車」なのだった、そして、「どうで死ぬ身の人踊り」「小銭をかぞえる」といった小説のとおり、藤沢清造の全集完成に心血を注ぐ、しかし酒乱で同棲している女性に対してDVを繰り返すダメ男へと成長?していく。こんなスタイリッシュでない現役作家なぞ彼しか存在しえなかった、鬼籍に入られたことが残念でならない
独特な世界観
2025/04/29 23:05
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:のほ - この投稿者のレビュー一覧を見る
とても面白い小説でした。主人公とあまり良い人生ではない自分とを重ね合わせることもあり、共感できるところもたくさんありました。
うれしくなります
2024/12/29 16:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
苦役列車も面白いのですが、落ちぶれて袖に涙のふりかかるが、古本屋が扱われており、その雰囲気が好きですね。
人生って
2024/08/15 09:34
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nomono - この投稿者のレビュー一覧を見る
堕落した、家族のことで負い目があり、生きる希望のないその日暮らしの一人の人生の話と思いきや、ある小説家が存在していたことを知り、生きる目標というか希望のようなものを抱くようになるまでを描かれている。なぜか興味深い小説です。
広辞苑が必要
2022/10/27 20:04
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る
堕落した人生を生きる男の物語。
心配性の私にはとてもできない芸当ですね。
その日暮らしとはいえ、病気になったらどうしますねん。
そんな博打のような人生もあるのかしらん。
一方で、様々な場面で共感できる自分がいます。
矛盾しとるやないけー。
トンネルの先に光
2020/07/14 10:06
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
肉体労働に明け暮れながら鬱屈としていた、若き日の著者が思い浮かんできます。読書と執筆を頼りに、出口を探す姿に僅かな希望がありました。
生きることの苦しさ
2015/10/31 22:16
3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:けのび - この投稿者のレビュー一覧を見る
生きることの苦しさや人間の永劫回帰の滑稽さを良く描いていると思う。
苦しいと思ったとき少し読み返してみたいと思う作品かも
芥川賞っぽい作品
2013/01/16 07:36
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひろし - この投稿者のレビュー一覧を見る
表題作と、連作短編のような形になっている「落ちぶれて袖に涙のふりかかる」の2作が納められた本作品。古めかしい言葉遣いや、荒廃的退廃的な空気感がとても芥川賞っぽい。けど巷で言われる「魂が震えた」とか「圧倒的」などと言う評価には、ハテ?と感じてしまう。それこそ芥川の「羅生門」や「鼻」の、あのもう得も言われぬ胃の腑の底からせせり上げてくるような「負」の感触。DNAレベルでキモチワルさを感じるけれど、ああまたあの感触が欲しい・・・と再び惹きつけられてしまう魅力。あの感覚に、似せてはあるけどはるか違うものな気がした。比べる物が悪いと言われればそれまでだけど、どうも「受賞作」っていうよりは「っぽい」作品という感じ。二編からなすストーリーも、何だか良く分からなくて、結局「人生なんて不条理」というような事を表してるのだったら、それはまたそれで「っぽい」感じしか受けない。賛否分かれる作品だと思うけど、私的にはあまり高い評価は付けられなかった。
辞書が手放せない
2023/04/30 23:13
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:deka - この投稿者のレビュー一覧を見る
作者に関する記事を読んで興味を持ちこの本を購入してみた。今はやりの私小説。。。
以前テレビでみた作者のイメージからすると文面の漢字・表現が難しく辞書を片手に必死に読んだ。読み終わるのに疲れた。
これが何故第144回芥川賞受賞作なのか、その良さが私には全く理解できない面白味のない作品でした。
2016/11/23 10:35
6人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
これが何故第144回芥川賞受賞作なのか、その良さが私には全く理解できない面白味のない作品でした。彼の略歴を調べたら、この『苦役列車』は彼自身の生い立ちそのものであることが判明。確かに赤裸々な私小説であり、ここまで自分のことをあからさまに描き出すというのは並大抵のことでないのは評価するが、それが文学なのか、読んだ人が楽しみ、共感し、感動できるのかと問うた場合は否である。むしろ言い得ぬ不快感まで感じたのが率直な感想であった。社会の底辺で蠢いている人々の実態やその精神状態を垣間見るという意味では確かに興味そそられるものがないではないが、それはあくまでも他人事としての覗き趣味的な好奇心でしかないように思うのである。
ただ文体についてはちょっと興味をそそられた。読み始めた途端に何とも読みにくいのである。普段目にする所謂“巧い”文章と違うのである。妙に難しい古風な漢語めいた漢字や漢語が使われている反面、一般には使われない言葉をひらがなで綴っている箇所があり何と読めばよいのか読み返さざるをえない箇所が何度かあるのである。更に、文章が延々と続く部分がかなり多いことである。これは特に、著者の内面的思考を記述する場合に多くみられ、本人の内面的葛藤を表しているようにもみえるが、言っていることはただ単に逡巡しているようにしかみえずこれも只々冗長であるとしか評価されなかった。
改めて、この作品が何故第144回芥川賞受賞作なのかと大きな疑問を残すとともに、二度とこの作家の作品は読みたくないとの思いを強くした。
読みにくい
2022/04/03 00:49
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
なぜ、読みにくいかというと、文体がまずそうだし、内容もねえーでした。私小説なんでしょうか……。余り、共感できないしー。はっきり言って主人公はだめ男だし……。