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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2019/07/20
  • 出版社: 岩波書店
  • レーベル: 岩波新書 新赤版
  • サイズ:18cm/248p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:978-4-00-431785-2
新書

紙の本

独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 (岩波新書 新赤版)

著者 大木毅 (著)

【新書大賞(2020)】これは絶滅戦争なのだ。ヒトラーが断言したとき、ドイツとソ連との血で血を洗う皆殺しの闘争が始まった。想像を絶する独ソ戦の惨禍。歴史修正主義の歪曲を正...

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独ソ戦 絶滅戦争の惨禍 (岩波新書 新赤版)

税込 946 8pt

独ソ戦 絶滅戦争の惨禍

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独ソ戦 絶滅戦争の惨禍

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商品説明

【新書大賞(2020)】これは絶滅戦争なのだ。ヒトラーが断言したとき、ドイツとソ連との血で血を洗う皆殺しの闘争が始まった。想像を絶する独ソ戦の惨禍。歴史修正主義の歪曲を正し、現代の野蛮とも呼ぶべき戦争の本質をえぐり出す。【「TRC MARC」の商品解説】

「これは絶滅戦争なのだ」.ヒトラーがそう断言したとき,ドイツとソ連との血で血を洗う皆殺しの闘争が始まった.日本人の想像を絶する独ソ戦の惨禍.軍事作戦の進行を追うだけでは,この戦いが顕現させた生き地獄を見過ごすことになるだろう.歴史修正主義の歪曲を正し,現代の野蛮とも呼ぶべき戦争の本質をえぐり出す.


■呉座勇一氏推薦
 冷戦期のプロパガンダによって歪められた独ソ戦像がいまだに日本では根強く残っている。本書は明快な軍事史的叙述を軸に、独ソ両国の政治・外交・経済・世界観など多様な面からその虚像を打ち払う。露わになった実像はより凄惨なものだが、人類史上最悪の戦争に正面から向き合うことが21世紀の平和を築く礎となるだろう。【商品解説】

これは絶滅戦争なのだ.ヒトラーが断言したとき,血で血を洗う皆殺しの闘争が始まった.想像を絶する惨禍.【本の内容】

目次

  • はじめに 現代の野蛮
  •  未曾有の惨禍/世界観戦争と大祖国戦争/ゆがんだ理解/スタートラインに立つために
  • 第一章 偽りの握手から激突へ
  • 第一節 スターリンの逃避
  •  無視される情報/根強い対英不信/弱体化していたソ連軍
  • 第二節 対ソ戦決定
  •  征服の「プログラム」/想定外の戦局/三つの日付/陸軍総司令部の危惧/第一八軍開進訓令
  • 第三節 作戦計画

著者紹介

大木毅

略歴
〈大木毅〉1961年生まれ。立教大学大学院博士後期課程単位取得退学。千葉大学ほかの非常勤講師、防衛省防衛研究所講師、陸上自衛隊幹部学校講師等を経て、著述業。著書に「ドイツ軍事史」ほか。

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みんなのレビュー176件

みんなの評価4.1

評価内訳

電子書籍

これで独ソ戦を知るのはいかがなものか

2019/12/26 13:00

6人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:s - この投稿者のレビュー一覧を見る

合理的な軍事行動というが、ソビエト侵攻自体、軍事的合理性の欠如した暴挙なのだが?
補給の困難さは事前に分かっていたにも関わらず、それに対する手当の代わりに、ソビエトが脆いと思い込む事で自らを誤魔化したのが、当時のドイツ軍参謀本部であろうに。クレフェルトの名著『補給戦』を読めば、本書の論は結果と所為が倒置している。
また、「合理性な軍事行動」には「収奪」は含まれないかのような論調だが、それでは「徴発」という行動が古来から軍事行動に当然内包されていた事の説明は?

「収奪」は往時の経済状況の故に行われた側面も在る。
→側面どころか、これこそソビエト侵攻の主要目的である事が「最近の研究」では明らかにされているが?
侵攻軍を食べさせるための収奪ではなく、ドイツ本国の食糧事情改善を指向していたことを、側面と捉えるのは不足であろう。

そして「絶滅」というイデオロギーの故に、戦いに惨酷な色彩が加わり、それは時間を経て濃くなった
→独ソ戦が絶滅戦争である事について、時間的経過による濃淡を主張するとは噴飯。
開戦初年から、ドイツは膨大なソ連兵捕虜を餓死するに任せていたのであり、これはソ連兵の死者数の遷移を見れば一目瞭然。
しかも、この措置は、イデオロギーのみならず収奪という戦争目的達成のための手段として、計画的になされたことなのだ。
無理に「目新しい視点」などと格好つけ、この程度の文量独ソ戦通史を書こうという、奢りのみ。

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紙の本

あまり内容が無かった

2022/12/10 19:03

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:50代 - この投稿者のレビュー一覧を見る

本屋でこの本が並んでるのを見た。
読んだことは憶えているのだが、中身がほとんど思い出せなかった。
だから、絶滅戦争の惨禍は描かれていなかったように思う。
著者が類書を貶める様な事を繰り返し書いていた事が気になった事を思い出した。
この本で感慨は得られなかったことだけは確か。

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紙の本

表題通りの本

2019/07/21 13:17

8人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

著者は「第二次大戦の〈分岐点〉」でナルヴァの戦いを書いているのに、「旧バルト三国」という表現を使っている。ソ連時代ですらバルト三国をソ連を「構成」する「民族共和国」だった事もあるが、「第二次大戦の〈分岐点〉」で「1940年、独ソ不可侵条約に付属する秘密議定書により、エストニアはソ連の勢力圏に入ると認められたスターリンが軍隊を差し向け、併合してしまったのだ」と著者自身が書いているのに、何故こんな表現を使うのか?韓国史で高宗が皇帝になってから韓国併合までの時代を「旧韓国」という表現があるが、これは今の韓国と区別する為だ。
 ここで見られるように、ドイツとソ連との間でのイデオロギー戦として書かれているので、それ以外の国々などの記述が希薄な本だ。
 国防軍神話に批判的で、その「デマゴーグ」としてパウル・カレルを再三批判しているが、御自身が訳した大甘なフォン・マンシュタイン伝でも触れているライヒェナウ指令すら言及しない。著者が訳したホートの著書の解説で芝健介の「武装SS」に言及されている住民虐殺の命令に触れなかったように、多分、フォン・ライヒェナウが司令官だった第6軍と同じ南方軍集団に所属していた第11軍司令官だったフォン・マンシュタインによるユダヤ人虐殺の命令や第11軍に所属していた第22歩兵師団の連隊長だったディートリヒ・フォン・コルティッツ将軍が述べた「最悪の仕事」に触れたくないのだろう。何しろロードス突撃師団の戦史を取り上げたがユダヤ人をアウシュヴィッツに送った事は触れていない(他にもおかしなところがある)「ラスト・オブ・カンプフグルッペ3」の著者と違って「ヨーロッパ・ユダヤ人の絶滅」を読んでいるので、ロンメル伝でパウル・カレルの「砂漠のキツネ」では言及している後年のロードス突撃師団長ウルリヒ・クレーマンが負傷した時の記述で彼を抹殺しているのだから。
 「捕虜となってのち、パウルスは、ヒトラーとナチス批判に傾斜した。ついには、投降した将兵を以て『ドイツ解放軍』を結成するとの案を出した」(164頁)とあるが、文献解題に紹介されているビーヴァーの「スターリングラード」にはヴァルター・フォン・ザイトリッツ-クルツバッハ砲兵大将の提案となっている。また、「ベルリン陥落1945」にはドイツ側が「ザイトリッツ隊」、「ザイトリッツ一派の裏切者」という表現を使ったとある。「スターリングラード」にも書かれているが、クノップの「ヒトラーの戦士たち」にあるようにパウルス元帥がソ連と協力し始めたのは7月20日事件以降だ。何故、フォン・ザイトリッツ-クルツバッハ将軍とパウルス元帥を混同して書くのだろうか?
 また「勝利と悲劇」を「著者がレーニンからスターリンにおよぶソ連の指導者に、過度に批判的である事に注意する必要がある」と「批判的」に書いている。しかし、この本はレーニンに対しては「批判的」ではない。ヴォルコゴーノフ将軍の著書でレーニンを「批判的」に書いたのはトロツキー伝からだ。この本の著者は「勝利と悲劇」下巻718頁~721頁に書かれている(トロツキー伝の章風に言えば)「家族の悲劇」を読んでいないのだろう。というより必要な箇所を参照しただけなのだろう。こんな事を書いていたら第三帝国時代に本人や身内などが強制収容所に送られたり死刑になったり亡命を強いられたりしたドイツ人(ユダヤ人や外国人は言うまでもなく)がヒトラーや第三帝国時代の指導者達を「批判的」に書いたら、そう「注意する必要がある」と書くのか?

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紙の本

新書版では無理か?

2020/03/22 10:52

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る

ヒトラーとスターリンという世界史に名だたる二大悪人のイデオロギー戦プロパガンダ戦という観点からの記述を期待したが、やや期待外れ。
話の進行上、戦局の推移にも触れざるを得ず、そちらの方にもかなりページ数を取られてしまった感じがする。
史上最大の犠牲者を出した戦いだけに、ひとつの切り口だけからに記述でも、新書版サイズにまとめるのは無理か。

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紙の本

意外と中立的…

2019/08/15 18:58

3人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:コアラ - この投稿者のレビュー一覧を見る

岩波新書だからスターリン礼賛の偏向書籍かと思っていたら期待を裏切られた。淡々と独ソ戦の経緯を記述している。批判の矛先はパウル・カレル。国防軍をナチスから切り離してヒトラーの介入がなければドイツ軍が勝っていたとの戯言を書きまくったという。本書によるとドイツ参謀本部は,一般に思われているほど賢くなくて,ソ連軍は作戦勝ちだという(ちょっと言い過ぎか)。まぁ,負けるべくして負けたドイツ軍というところ。防衛研究所の研究者らしい客観的な筆致。正直少し退屈だった。

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紙の本

まあまあ

2021/02/15 23:44

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:George - この投稿者のレビュー一覧を見る

初戦のドイツの華々しい勝利を敗北の始まりと書かれているが、そもそも500万の捕虜、2000万近い戦死者を出しても敗北しない敵を誰が想定出来ただろうか。
アメリカでもイギリスでもソ連の立場なら敗北していただろう。
今では共産主義独裁国家の自国民に対する人命軽視は常識だが、当時は誰もそこまでは知らなかった。
純軍事的に言えばドイツの指導部、軍部は普通なら圧倒的勝利になっていた戦略、戦術を実践したと思う。
ところで、それなりの物として読めばパウルカレルは面白い。

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紙の本

史上最大の戦闘

2019/07/24 09:56

5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ニッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る

独ソ戦は、第二次世界大戦史いや史上最大の戦闘といってよいでしょう。本書は、独ソ戦を知るのにベースとなる基本書と言えるでしょう。どのように戦争が行われたかを知るには、分かりやすい一冊です。しかし、独ソ戦に付随するホロコーストや捕虜の問題、パルチザンなどの問題には触れていません。それらを知るための被本書と位置づけた方が良いでしょう。実際に、私は、独ソ戦の激戦地であるクルスク南方の平原やスモレンスク、レニングラード(現ペテルブルク)に行きました。クルスク南方には、戦車戦にもってこいの平原が広がっています。いまでも、地面を掘ると戦車のキャパピラーやヘルメットの残骸や鉄十字勲章などが出てきます。そのドイツ軍の勲章は、モスクワなどの骨董店で売られています。

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紙の本

凄すぎる

2021/05/31 11:15

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:のりちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

読んでいてめまいがした。
ドイツもソ連も時の最高権力者は暴君。その指示で命を奪われた人々の犠牲が多すぎる。こんなことがあっていいのかということを確認する作品。

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紙の本

あまりにもむごい

2020/03/09 07:55

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:藤和 - この投稿者のレビュー一覧を見る

独ソ戦がいかようにして泥沼になったのか、それを様々な角度から見た本。
もちろんこの本だけで語り尽くせていない部分は多いと思うけど、今までの通説に異を唱える部分は多い。

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紙の本

全体主義国家間における生存戦争

2023/12/06 16:35

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:森の爺さん - この投稿者のレビュー一覧を見る

第二次世界大戦における最大の激戦である、ナチスドイツとソ連間の戦争についてドイツ軍人に関する著書の多い大木氏が新書にまとめている。 ナチス政権は、第一次世界大戦の敗戦の結果としてのヴェルサイユ体制の否定として、「大砲もバターも」という政策を実施したが、この政策は世界恐慌に喘いでいた国内経済を復活させたが、必然的に財政赤字を招いた。 普通の政権であればどちらに重点をおくか選択するところだが、ヒトラーは政権を維持するために近隣国へ進出する選択を行った結果、第二次世界大戦を招く結果となった。
 このドイツのバルバロッサ作戦に至る過程を読む限り、検討を重ねた結果というものでも無く、結構杜撰である印象を受けるが、そうでなければ対英戦を行いながら、独ソ線も始めるという選択は採れないだろう。 しかしながら、ソ連の独裁者スターリンはドイツの侵攻を予測する情報を信用しなかった結果、緒戦における大敗を招くが、自らの猜疑心により「赤いナポレオン」トハチェフスキー元帥に代表される赤軍幹部の大粛清を行ったことも影響していると考えれば自業自得と言うべきだろう。
 当初はドイツ優位だった戦況も、ソ連が体制を立て直すにしたがって膠着し、スターリングラード攻防戦におけるドイツの敗戦以降は膠着し、やがて連合国軍のイタリア上陸以降ドイツ軍は戦線維持が精一杯という状況に陥り、最後にはドイツ軍の戦線崩壊に至る。 それにしても、この全体主義国家間における生存戦争は凄まじい、ドイツ国民の生活水準は戦時中も占領地域からの収奪により敗戦間際まで保たれていたという点で、ナチスとドイツ国民は共犯関係にあると大木氏は説明する。 そこら辺が、島国でありながら制海権を奪われて窮乏生活を余儀なくされた日本国民とは趣がことなるが、もし制海権を維持できていれば、東南アジア諸国から収奪していたのだろうか。 一方ソ連側でかの「雪解け」の作者の文学者エレンブルグが兵士にドイツ女性を凌辱するのを奨励するようなプロパガンダを展開していたのは知らなかったが、彼もスターリンの粛清の中を生き抜いた知識人である。
 アメリカとイギリスは、ナチスドイツを潰すためにソ連を支援したが、その結果として全体主義国家であるソ連の東欧支配による東西冷戦を招く結果となったのは歴史上の皮肉である。 ナチス政権は十数年で崩壊したが、ソ連による質の悪いマルクレーニン教はその後半世紀近く継続したのである。
 ところで大木氏はこれまでにロンメルとグデーリアンというドイツ軍人についての著書を出版しているが、独ソ戦のハリコフ攻防戦の「後手の一撃」のマンシュタインについても書いてくれることを今後期待したい。

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紙の本

史上最も凄惨な戦い

2022/06/01 20:56

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投稿者:青い鳥 - この投稿者のレビュー一覧を見る

第二次世界大戦で最も激しい戦いとなった独ソ戦。
ソ連軍の死者は2000万人以上、ドイツ軍の死者も数百万以上に達した。
これだけの激しい戦いにもかかわらず、独ソ戦の真実は戦後長い間隠蔽・歪曲されてきた。ドイツ側では、ヒトラーに責任を押し付ける為、自らの責任逃れの為の戦記本や回想録などが数多く出版され、ソ連側では、共産主義勢力の輝かしい勝利をアピールすべく、ソ連軍に都合の悪い事実は徹底的に隠蔽されたようです。

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紙の本

くり返す

2022/04/29 10:20

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:怪人 - この投稿者のレビュー一覧を見る

第2次大戦中のナチス・ドイツのヒットラーと当時のソ連のスターリンの間で激しく闘われた戦争である。どっちもどっちで結局のところ、反ドイツで欧米を味方につけたソ連が勝利するが、スターリンの野望がエスカレーションしていく。軍事戦に介入しすぎた二人の素人軍人の指示と悲惨な戦場での実態。世界観戦争と大祖国戦争。21世紀の現代はウクライナ侵攻中のプーチンはスターリンとヒットラーを合わせたのものか。

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紙の本

絶滅戦争の実態

2022/04/03 12:58

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る

第二次世界大戦については、教科書でも習い、映画や文学などで触れる。しかしよく知っているようで何も知らない。
この本を読んで、そう実感した。
泥沼化し「史上最悪の惨戦」ともいわれた独ソ戦について、筆者が精緻に事実を積み重ね、先入観やバイアスのかかったイメージをときほぐしていく。
とても勉強になる、真面目な本だ。

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紙の本

勉強になりました

2022/03/14 13:24

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:iha - この投稿者のレビュー一覧を見る

ヒトラーとスターリンという二人の独裁者がぶつかった独ソ戦の始まりから終結までが詳細に描かれている新書です。その桁違いの惨劇にただただ絶句です。

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紙の本

通常戦争から絶対戦争へ

2021/09/05 22:28

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投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る

独ソ戦を戦史としてだけでなく、イデオロギー闘争、資源、労働の収奪と相手の絶滅を企図した別の様相をもった戦争として捉える試み。戦勝国であるソ連は共産主義が闘いに勝ったプロパガンダとして喧伝し、敗戦国であるドイツでは国防軍をヒットラーに無能を押しつけることである意味で神聖化さえする工作が繰り広げられた。テーマをくみ取るには小冊なので食い足りないが、素人には十分なレベル。

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