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ニュークリア・エイジ みんなのレビュー

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みんなのレビュー36件

みんなの評価4.2

評価内訳

36 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

愛おしい作品

2021/07/29 22:14

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品が大傑作といえるのか、といえば留保せざるをえない。ティム・オブライエンにはこの他に文句なしの傑作がある。しかしこの作品はどこまでも感情を揺さぶる愛おしい作品なのである。訳者村上春樹による注の域を越えた注も楽しめる。

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紙の本

読みやすい作品

2019/01/28 23:01

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

1989年にこのティム・オブライエンの作品を村上春樹が翻訳した。村上氏の翻訳のいいところは、読みやすいところ、ただ読者は村上春樹氏自身の小説を読んでいるような錯覚を覚える。しかし、この作品は読みやすいがそんなに村上氏が翻訳したという姿があまり出てこないところがいい(「やれやれ」という村上ワールド語も使われているがあまり気にならない)。作品の内容はアメリカが核兵器をソ連との戦争に本気で使おうと思っていた時代の話。ベトナム戦争のことはあまり詳しくないのだが、分厚い訳者の注によってホローしてもらえた。

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紙の本

そして、私も遅れてやって来た「ニュークリア・エイジ」であった

2001/04/03 23:55

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:読ん太 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 1960年代に青春時代を送った主人公「僕」は、ヴェトナム戦争の徴兵を拒否して逃走する。革命を起こさんとする大学の仲間達に加わり行動するが、何に対しても「僕」には確固とした信念を持つことができない。「僕」の頭に確固として存在するものは「核兵器は実存する」ということだけだ。
 意気高らかな同志の革命活動も、ヴェトナム戦争の終結に向けて穴の開いた風船のようにしぼんでいく。
「僕」は意中の人を手に入れて結婚する。かわいらしい子供も授かる。だが、「僕」の心に平和が訪れることはなかった。なぜなら、「核兵器は存在する」からだ。
 彼が取った、一見奇妙な行動とは?

 事の起こりが判然とせず、結末もまた判然としない。不思議な雰囲気が漂う。
 ヴェトナム戦争について仔細に記載されているわけではないのだが、これほどヴェトナム戦争について理解できる読み物も少ないように思う。世界の覇者を気取って、関係のないことに首をつっこんで起こしたヴェトナム戦争。資本主義下であろうと、トップが決定を下したことに関しては、国民は大なり小なり引きずられて行かざるを得ない。
 JFK、ジョンソン、ニクソンなどの歴代大統領が少しつながった。ブラックパンサー、ヒッピー、イッピーなんかも漠然とわかった。当時大ヒットした歌で、今日でも耳にするものの背景を知り、「いいメロディーだわ」と思いながら聞いていた自分がおかしくなった。マクナマラ他多くのヴェトナム戦争に関わった人達の名前も列挙されるが、本書にはただの1人の英雄も出てこない。

 広島、長崎の歴史を背負う国に生まれ、「私は何をのほほんと暮らしているのか!?」と思った。これからの自分の暮らし方が変わるわけではないが、頭の中のスイッチを1つパチンと入れてもらえた。

 最後に本文から一部引用してみます。これを読んで皆さん、どう思われます?
 暗い映画館で君はバターのかかったポップコーンを食べている。誰かが叫ぶ。「核戦争だ!」と。
 君は笑う。
 でも「火事だ!」というのはどうだろう?
 ポップコーンなんか放り出して一目散に逃げ出すだろう。
 さあもう一度想像してほしい。「核戦争だ!」というのを。

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紙の本

不安が形作る世界

2010/09/08 23:48

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る

強国が世界を破滅させるだけの核ミサイルを持ち、ボタンを押す時を待つばかりとなった時代。果たして本当のところどうだったのか、話が大きすぎて現実として捉えられなかったのか、日々恐怖に震えていたのか。ある田舎町に住む少年は、家の地下室の卓球台をシェルターに見立ててるのだが、彼はとりわけ感じやすい子供だったのだろうか。僕らが小学生の頃も、日本が沈没したら、1999年にノストラダムスの予言が的中したらと、随分不安に思ったものだが、ただ家に地下室が無かった。キューバ危機も無かった。
やがて地元のカレッジに進み、ベトナム戦争は激化し、プラカードを持ってカフェテリアの前に立つ。仲間が4人ほど集まるが、ニューヨークやカリフォルニアではその百倍の比率で、繊細でかつ先鋭的な若者達が存在したろう。徴兵が巡ってくるが、彼にはコネクションがあり、地下に潜行する。
同じ作者の「本当の戦争の話をしよう」では、主人公は散々逡巡した挙げ句、徴兵から逃避することは出来なかったが、彼はそれが出来た。同じようなメンタリティーの人間が、ちょっとした違いで異なる道を辿ったことになる。組織活動に従事し、キューバに密航し、ただそれでも彼は特別な人間にはなったりしなかった。やがて幸福な家庭を持ち、庭に穴を掘り始める。
それは核戦争の恐怖なのだろうか。本当の核戦争の被害者の中にある恐怖と同じものだろうか。
ノストラダムスだって子供心にもデタラメだと分かっていて、だけど恐怖があった。むしろそれに近い、抽象的な恐怖というのはそういうものじゃないだろうか。それでも、そういう恐怖がフラワーチルドレンを生み、様々な反戦運動、反戦思想を生み、体制を変革しているのかもしれない。しかしそれらはまた、ペスト禍への恐怖、異民族、異教徒への恐怖、神罰や魔女への恐怖、ハレー彗星への恐怖といったものとあまり違わない気もする。
歴史に現れる巨大な恐怖とこの主人公が一線を画すのは、その発露を社会に向けず、ひたすら内面に向かっていく、穴=シェルターに頭を突っ込むことだけをひたすら願っているということだろう。それも人類の半分の顔だ。ただ一度だけ、妻と娘をシェルターに引きずり込もうとするのは、微かに生まれた社会性なのか、自我がそれだけ拡大したということなのか、あるいは恐怖に憑かれた人間の狂気なのか。それとも人間は、個人ではあらがえない破滅を希求するものなのかもしれない。自分一人に訪れる死への恐怖を打ち消すために。

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2005/05/23 22:42

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2005/07/28 13:42

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2005/09/22 00:37

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2005/10/02 17:47

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2005/10/27 17:54

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2006/02/28 18:32

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2009/02/12 21:09

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2008/01/02 07:55

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2008/05/23 16:53

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2008/06/08 19:01

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2009/01/15 02:15

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