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幸福な食卓 みんなのレビュー

文庫 第26回吉川英治文学新人賞 受賞作品

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みんなのレビュー860件

みんなの評価4.0

評価内訳

860 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

生きるのが下手くそな家族の物語。

2017/05/18 22:06

7人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る

素敵な作品との出会いは嬉しいが、素敵な作家との出会いは
もっと嬉しい。その作家の他の作品をまだ読んでいないのだから、
宝の山にあたったのと同じことだ。
新規開拓には失敗がつきものである。
でも、こんな出会いがあるから、たまらない。

幸福な食卓の冒頭を引用する。
>「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」
> 春休み最後の日、朝の食卓で父さんが言った。
> 私は口に突っこんでいたトマトをごくりと飲み込んでから
>「何それ?」と言って、直ちゃんはいつもの穏やかな口調で
>「あらまあ」と言った。

出だしで完全につかまれてしまった。
一行目もインパクト大だし、狙いすぎかもと、分析している先から、
三行目・四行目で後頭部をはたかれる。
なんだ、何がおきたんだ、いったいと、頭の中はパニックである。

のんびりとした空気感。でも、口に出しているセリフは過激。
とても不思議な香りが作品を包んでいる。
文章も、ぐいぐいという感じではないのに、小気味よく次々と
引っ張られてしまう。間の取り方に絶妙なものを感じる。

主人公は中学生の佐和子。父は変なことを言い出すし、
母は家出している。兄もなんだかとぼけている。
そんな不思議な家族が、不器用に過ごしている。

「幸福な朝食」「バイブル」「救世主」「プレゼントの効用」の
四章からなる。
でも、何となくだが、「幸福な朝食」が読者の反響を得て、
続きが書かれた気がしなくもない。

微妙に四編が独立しているし、四編目の最後の仕舞いは
短編の結末であって、この家族の物語の終わりという気がしない。

佐和子の心の痛みや安らぎ、父の、母の、兄の気持ちの動き。
ほんのりと漂う家族愛をかみしめながら、独特の空気感を
満喫した。ちょっとごつごつした朴訥な部分と、不思議な
時間軸に浸れる作品である。

ひょっとして、いつか続編がでないかなあ、などとほのかな期待を
してしまった。

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紙の本

切ない話でした

2007/11/17 17:49

7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:shino - この投稿者のレビュー一覧を見る

最後の展開に涙・涙でした。
普通のようで普通でない人達..の葛藤をたんたんと描いているところがさすがでした。
登場人物が生きるのに実はとても必死で、前向きで、読み終わった後とても優しい気持ちになれる本でした。

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紙の本

まさか

2021/11/15 07:06

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る

泣いてしまうとは…何気ない日常を描いた話だと思っていたけど、不意に訪れたお別れに、図書館で読んでいたのに、泣いてしまった。
その後、レンタルで映画を見たが、大浦クンを演じていたのが、勝地涼さんで、そうか!立派な俳優さんになられたなぁと思った。

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紙の本

絆の形

2019/08/31 03:12

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:JUN - この投稿者のレビュー一覧を見る

父を辞めた父親、家を出た母
天才から逃げた兄、真面目な私(佐和子)
暗黙の了解で、定位置に座り毎朝囲む食卓

全てがちぐはぐで、
変な気分のまま読み進め…
読了後に思ったことはただ一つ。
仮面家族(夫婦)のが
よっぽど壊れてるってことだった。
佐和子の家族のが、
きちんと見えない絆で繋がってる
"家族"だった

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紙の本

家族っていいよね!

2018/08/03 09:04

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:しんごろ - この投稿者のレビュー一覧を見る

家族っていいよねと思わせるほっこりする話!読んでて、よしもとばななさんと思わせる優しい文章で、さまざまな問題がありつつも、なんだかんだで家族の仲の良さが伝わるステキでほっこり、まったりする話でした。出てくる料理も食べたくなります。クリスティーヌ食べちゃった?!と思わずツッコミいれて笑い、ラストはひきこまれ、佐和子が途方にくれるシーンは、ついつい形こそ違いましたが自分と重ねてしまい、涙が流れてしまいました。

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電子書籍

瀬尾まいこさんの

2018/12/24 16:12

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る

本は読みやすく、それでいて普通の話っぽい中に、ジーンと泣けたりするので、すごく好きです。このお話は、図書館で読みましたが、涙が出そうになり困りました。
それ以来、瀬尾さんのお話はチェックするようにしています。
世代も同じくらいなので、色んな想いに共感できます。

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紙の本

忘れられない思い出の一冊。

2016/11/24 00:27

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Key - この投稿者のレビュー一覧を見る

瀬尾まいこさんの著書で初めて読んだ作品。
高校の図書館で初めて読み、手元においておきたくて後日購入しては何度も何度も読み返した思い出の一冊。
ちょっぴり風変わりな家族の物語かと思いきや、主人公やその兄の恋物語も。ラストの展開はかなり衝撃でしたが、どんな悲しい事辛い事が起こっても、それを乗り切れる強さを誰しも持っていて、悲しみを分かち合える人がきっと側にいてくれるから、いつかは前を向いてまた一歩踏み出せる。優しく暖かな気持ちになれる本です。

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電子書籍

これもよかったけど

2018/09/12 07:16

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:プロビデンス - この投稿者のレビュー一覧を見る

お話は全般に面白かったです。が、最後のほうはちょっと反則だとおもった。機能不全家族のようで愛情にみちてるようでもあり、不思議な家族であった。日常が舞台のファンタジーか。

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紙の本

家族とは…考えさせる作品

2022/06/03 23:57

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る

お父さんをやめたお父さん、一人暮らしのお母さん、「できる人」から降りたお兄ちゃん、主人公の家庭は、世の中のモデルとはズレていて、ちょっと変。でも本当に変なのは、どっちなんだろう。
ほのぼのしたテンションだが、熱く、愛おしい物語。

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紙の本

瀬尾まいこさん独特のほっこりする家族愛:どんな形であっても家族の愛がにじみ出てくる

2021/05/02 16:10

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オオハシ - この投稿者のレビュー一覧を見る

正直、自分はあんまり世の中のことにおいかけたりするのが疎い人で、2007年に映画化で話題になったということもほとんど知らず、あぁ、瀬尾まいこさんの代表作なんだと(ほとんどの事前知識なく)読んでみてよかった。 映画化では北乃きいさんと勝地涼さんのフォスターのお二人だったそうで、そんなことも全く知らず、純粋に小説として楽しんでよかった。いろんな情報が事前にあったらこんなにつるんと読めなかったと思う。

というのも、瀬尾まいこさんの「そして、バトンは渡された」「戸村飯店 青春100連発」を読んできて、本当に楽しい食事やお菓子のシーンや、(学校の先生のご経験があられるからかの)中学高校のみずみずしいシーン、そういうところを純粋に楽しんできました。 
さらに「父さんは今日で父さんを辞めようと思う」からスタートする「家族の再生を温かく描いた、ちょっと前向きになれる感動ストーリー!」と帯にありますが、瀬尾まいこさん独特のほっこりする家族愛:どんな形であっても家族の愛がにじみ出てくる、というありのままの小説をまっすぐに受け止めて読み進められた。

小説は、そのストーリーを自分と照らし合わせながら自分もこんな時代があったなぁとか、こんなんじゃいけないとか、いろいろ自分の人生に当てはめ直して、なんらか行動を変化させていくための、自らを成長させていくツールとして活用しています。 この本においても名言な部分はたくさんあるとは思いますが、純粋にするりと(でもいろいろ思いも広げながら)楽しませていただきました。 いろんな家族の形があって、お互い助け合いながら、成長していく。 

なんか世の中の一般的というか当たり前というか、こうでなければならない、という形から超越してて、でもそれぞれがそれぞれの人生を生きていて、すごい、と思う。 また引き続き読み続けようと思う。


抜粋フレーズ、たぶんもう一度しっかり読めばまた違った見方でたくさんでてくるとは思いますが、今回は少なめで。
==========
P56 「うちの家庭って崩壊してるのかな?」私がプリンにスプーンを突き刺しながら言うと、母さんが目を丸くした。
「どうして?恐ろしく良い家庭だと思うけど」
「父さんが父さんを辞めて、母さんは家を出て別に生活してる」
 坂戸君の言うのが家庭崩壊なら、うちだって立派に崩壊してる。
「でも、みんなで朝ご飯を食べ、父さんは父さんという立場にこだわらず子どもたちを見守り、母さんは離れていても子どもたちを愛している。完璧」
 母さんは笑った。


P255 
「意味がわかんない」
私は顔をしかめたままで首をかしげた。
「家族は作るのは大変だけど、その分、めったになくならないからさ。あんたが努力しなくたって、そう簡単に切れたりしないじゃん。だから、安心して甘えたらいいと思う。だけど、大事だってことは知っておかないとやばいって思う。まあ、とにかく、あんたはちゃんと元気になれる環境にいると思うし、元気にならないといけないとも思う。別に急がなくてもいいし、どんな風でもいいんだけど、もう少し元気出してよ。って思ってるんだって、私だってさ。」
 ヨシコはやけくそのように言って、かばんから紙袋を取り出すと、私に押し付けた。
==========
※ヨシコのこの言葉、「そしてバトンは渡された」につながってくるようで、なんだかすごくインパクトがあった。


瀬尾まいこさん、三冊読んで、また興味がさらにひかれてきた。 引き続きオトナ読みしていこう。

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紙の本

自分の家族が少し変わっている、と

2021/02/03 15:55

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:びずん - この投稿者のレビュー一覧を見る

思うことがあるのはみんな共通しているんじゃないだろうか。否、そんな風に思える家族になれたら、幸福な食卓を囲めるんじゃないだろうか。切ないラストなのだけど、不思議な幸福感が残っている。家族を作るのは大変だけど、滅多になくならない。

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電子書籍

再び生きる

2020/02/09 22:02

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:うみしま - この投稿者のレビュー一覧を見る

初めて読む作家さんです。
優しい文体で、大きなテーマを描いています。家族それぞの抱いている辛さ、歪さと作者は書いていますが、があぶり出されてきます。その家族の中で唯一、普通の学生生活を送っている主人公に訪れる辛い現実が、一旦は家族をさらに歪にさせます。ひどい言葉をつい言ってしまう主人公は、ますます落ち込んでいきますが、意外な人からの言葉によって、再び生きる方向に歩き出すきっかけとなるあたりが秀逸でした。こう書いてしまうとなんだかありきたりな感じがしますが、家族それぞれもまた、新しく生きることに踏み出すことで、読む側にも生きる力をもらえる気がします。

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紙の本

家族って

2019/10/27 17:06

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る

家族って、辞められるのかな?
辞めていいのかな?
なんてことを考えてしまいました。
「幸福な食卓」って、何なんでしょうね。

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紙の本

切ない

2019/03/02 01:32

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ワガヤ - この投稿者のレビュー一覧を見る

最後の展開にびっくり。父さんのエピソード、母さんのエピソード、兄のエピソード、それぞれ普通より重いけど、主人公の身にそんなことが起こるとは、思わなかった。それでも、生きてる限り、日々は日常として続いていくし、家族は家族なんだなと。

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紙の本

もわんとした窒息しそうなよそよそしいぬくもり

2011/10/04 07:45

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:道楽猫 - この投稿者のレビュー一覧を見る

なんともキモチワルイお話であった。

もちろん、主題は家族の再生なんだろうけども、全然清々しくなく、すっきりしない。
なまあたたかい風がずっと顔に当たっているような不快感。
そう、なんだかエアコン暖房のような、つくりもので、無理矢理なイメージ。
もわんとあったかいけど、窒息しそうでちっともぬくぬくしない。

そいでもってここの家族の食卓が、タイトルにそぐわず、ちっとも幸福な気がしないのはどうしたことだろう。
そうだな。割れちゃったお皿をセメダインかなんかでくっつけて、接着剤のニオイが明らかにしてるんだけど、みんなその事には触れずにニコニコとガマンしながらお料理を平らげる、みたいな。
もしかして、これって、実は家族という形をとったお人形が、そろって食卓を囲んでいるというオカルト話なのだろうかと思ったほどだ。

ああでも。
"家族"って、ひょっとしたら元々そういうものなのかもしれない。

「百鬼夜行抄」という漫画の中に、こんな印象的なセリフが出てくる。
親子だと思っていた男女が実はそうではなかったというくだりで、主人公のお婆ちゃんが
「そうじゃないかと思っていた。親子ってもんは、もう少し遠慮があるものよ。」
とつぶやくのだ。
読んだ当時は、ちょっと腑に落ちない気がしたもんだけど、よくよく考えれば確かにそうなのだ。
親子だから、家族だからこそ言えない、触れられないことがある。
暗黙の了解がまかりとおる狭い狭い領域。

そう考えれば、こういう形の思いやりは、理解できる。
お互いを思い合うが故に、父親は父親をやめ、母親は家を出る。
それもまたひとつの家族の在り方なのだろう。
けどなぁ。
理解できる、ということと、賛同する、ということは別問題であり、私はこういうキモチワルイ解決方法は好きではない。

別に体育会系のノリで
「みんな、もっと腹を割って話そうぜ!」
なんて能天気なことを言うわけではないけれど、何故、もっと単純に夫は妻を抱き締めず、母親は娘を抱き締めないのだろう。どうしてこんなにお互いの距離が開いているのだろう。

うちの夫婦喧嘩は時にとてもヒサンで
夫が星一徹のように卓袱台をひっくり返し、私は醤油差しをぶん投げて応戦し、かべ一面が醤油とカレーまみれになってしまったことさえある。それで
「あんたなんかとはもう一緒に暮らせない!別れてやる」
とお互い喚き倒すのだが、小一時間もすれば、そんなことはすっかり忘れて一緒にテレビを観て笑っていたりする。

子どもたちからすればとってもハタ迷惑な両親だろうが、たぶん夫は自殺しないし私は家出をすることもない。
もちろんべたべたくっつくだけが良いわけではない。
家族にはそれなりに距離もありお互いに秘密もあるだろう。
何を幸福と感じるかも、人それぞれである。
けれど、ムスメの最大の悲しみに、あんな形でしか寄り添えない父親と母親は、私にはとてももどかしく腹立たしい。

少なくとも、私があの家族の一員であれば、幸福な気持ちで食卓を囲むことはないだろう。

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