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丸善 書店員レビュー一覧

丸善 書店員レビューを100件掲載しています。120件目をご紹介します。

検索結果 100 件中 1 件~ 20 件を表示

書店員:「丸善京都本店」のレビュー

丸善
丸善|京都本店

ありがとうのえほん フランソワーズ (さく)

ありがとうのえほん

日々のしあわせを感じるということ

今やっていることに ていねいに集中すると、
たとえば 
洗濯物をたたんでいるときは 洗濯物のことを考える
ということを意識してすると
(意識しないでいると アタマは晩ごはんのしたくのことを 考えはじめます)
心が落ち着いて だんだんしあわせな気持ちであふれてくるのだそうです

わたしたちは 何かを得たらしあわせになると思っています
それでも 日々の目の前のことに 心をちゃんとむければ

あるいは それは ちいさなことに ありがとうということかましれませんが

かみさまを信じていても いなくても
ありがとうと
この 女の子のように いうことができたなら
わたしたちの 毎日は 喜びにあふれていくのかもしれません

フランソワーズのちいさな宝石のような 愛らしい一冊です    
   

         (き)

書店員:「丸善京都本店」のレビュー

丸善
丸善|京都本店

いつかはきっと シャーロット・ゾロトフ (ぶん)

いつかはきっと

いつかという未来

娘の小学校の卒業文集の将来の夢という欄に
「正社員」と書いている子どもがいて、なんだかせつなくなったりした。

 子どもも大人も いつかこんな風になりたいな・・・とおもうのは、自由のはずなのに、
自分で制限してしまったりする。
 
 娘が 学校にいきたくないと言い出したとき、
みんな そんなことでは いつか困るよ
と言って、心配と称して、ある意味おどしをかけた。

 ある日はっとして、
「あのさ、そのままでいいから、学校きらいならきらいなまま、どうやったらしあわせになれるか考えてみて」
と言ったら、三日後に 娘が、
「あのな、わたしな、こんなんできたらかっこええなと思ってやてみるねんけど、全然続かへんねん。ほんまは、こんなんやったら楽しいなあってこと探そう、おもうねんけど
なかなかみつかれへんねん」
とこたえた。

いつかこうなりたいというのは
今から逃げたいということではなく、
楽しく生きたいという願いなんだなあ
としみじみした出来事だった。

ゾロトフのあたたかい文に
ローベルの愛らしい絵が
よりそうすてきな一冊です。

                                        
(き)

書店員:「丸善京都本店」のレビュー

丸善
丸善|京都本店

とべバッタ 田島 征三 (作)

とべバッタ

ぶかっこうに 自分の羽で飛ぶということ

今まで、田島征三さんの絵本は遠目に見ていたわたしですが、
あるとき、読み聞かせの会でこの作品を読まれていて、なんてすてきなんだろう・・・と
胸がじんわりしました。

 いつ食べられちゃうかとびくびくしていたバッタ。
そういう自分がイヤになって、決心したバッタ。
ぶかっこうな飛びかたを ばかにされるバッタ。
自分の羽で飛ぶ喜びに生きるバッタ。

 だれもがこんなバッタの生き方に
はげまされる気がします。

 笑われたっていいじゃないか。
自分のもってるもので生きていくって、ほんとうにすてきなことなんだ。
力強い絵から、やさしい気持ちを受け取ることができる一冊です。

書店員:「丸善京都本店」のレビュー

丸善
丸善|京都本店

最初の質問 (講談社の創作絵本)長田 弘 (詩)

最初の質問(講談社の創作絵本)

質問を持ち続けること

お休みの昼下がり、お店のカウンターでコーヒーを飲みながら、カウンターごしに、
もし、生まれ変わったら、こんな風に生きたいんです。
そう言うと、それを聞いたお店の人が、不思議そうに、
どうして、今じゃだめなんですか。
と言いました。

 わたしは、その問いに答えられませんでした。
それから、どうしてだろう、どうしてだろう・・・
と自分に問い続けました。
そこから、わたしの日々が、ぎゅん!と回転したようにおもいます。

 たとえ、答えがでなくても、自分に問うことが、生きていくうえで、大切なことのひとつかもしれません。

 長田さんの言葉といせさんの絵がよりそう一冊です。

                               (き)

書店員:「丸善京都本店」のレビュー

丸善
丸善|京都本店

やかまし村の春・夏・秋・冬 (岩波少年文庫)アストリッド・リンドグレーン (作)

やかまし村の春・夏・秋・冬(岩波少年文庫)

だれかを幸せに・・・

大切に思う人が疲れていたら、その人が元気になるといいなと思います。
そして、自分になにかできることはないかなあと思います。
それが自分に何ができるかばかりにフォーカスしてしまうと、なんだかちょっと最初の気持ち、その人を思う気持ちからずれてしまうような気がします。
 人が人にできることって、だいたいのところそんなになくて、でもそれとは思わずにしたことが、良い影響を与えたりするように思います。
 
 やかまし村のリーサとアンナは、だれかを幸せにしたくて、いろいろ試してみるのですが、
お母さんに、
あなたたちの顔を見ただけで幸せよ、
とか
アグダに、
そうじのじゃまにならないように、この部屋から出ていってくれたら幸せだよ、
などと言われてがっかりの連続です。
その二人のうまくいかないさまがユーモアと愛情たっぷりに描かれていて、読むたびに笑ってしまいます。
 さて、二人はだれかを幸せにできたでしょうか・・・
 そして、わたしやあなたはどうでしょう・・・

 こころのふるさとのようなリンドグレーンの物語です。

書店員:「丸善京都本店」のレビュー

丸善
丸善|京都本店

作家 M.B.ゴフスタイン (作)

作家

言葉の種

前に読んだ翻訳本に
(原作者が)すばらしいのは、そのうまさやなんかではなく、小説に対する作家としての誠実な姿勢であり、そこが読者を惹きつけるのだ
というような訳者のあとがきがありました。
 作家でなくてもわたしたちは言葉をやりとりして、なにかを伝えあっています。
 でも言葉はあくまで共通の記号みたいなもので、そこにこめられているものは、その発した人のエネルギーなのだとよく感じます。
 気が合うとか、合わないとかいうことも、そういうことなのでしょう。
 いつか落ち込んでいるときに、
「ボロ勝ちだから。大丈夫だから。もういつまでも、うじうじしなくていい!」
と友だちがきっぱり言ってくれて、ボロ勝ちってなにに勝つのかな・・・とちょっとおかしくて、そしてあたたかいもので胸がいっぱいになりました。
 時間がたって、そのときわたしは友だちから、やさしい気持ちを受けとって、そしてほんの少し前に進むことができたのだなあと思いました。
 わたしたちは意識しないで言葉という種をまき、作家は祈りをこめて言葉の種をまいているのだ・・・
そのことを静かにそっと語るゴフスタインの世界です。

書店員:「丸善京都本店」のレビュー

丸善
丸善|京都本店

カボチャありがとう 木葉井 悦子 (作)

カボチャありがとう

愛と喜びにつつまれる・・・

「無償の愛」というすてきな響きの言葉があります。
 ときに「わたし」がだれかを愛しいと感じます。
でもそれが、「無償の愛」と思えることは、まれではないでしょうか。
 しばしば例えられる親から子への愛というのも、期待やパワーゲームに陥りがちな気がします。

 かぼちゃはみんなに食べてもらえてうれしい。
みんなはかぼちゃをおなかいっぱい食べてうれしい。
そしてそのあとかぼちゃは種として眠りにつく。
そこには、してあげるとか余分なものがなにもない。
これは愛だろうか、
無償の愛だろうか、
利用してることにならないだろうか・・・
などとだれも思いません。
でもみんなが愛に包まれていて、喜びにあふれています。

 木葉井悦子さんの力強く、美しい世界です。

書店員:「丸善京都本店」のレビュー

丸善
丸善|京都本店

〆切本 1 左右社編集部 (編)

〆切本 1

しめきり。そのことばを人が最初に意識するのは、おそらく小学生の夏休みです――。

冒頭の言葉に「ううっ…」と唸って読み始めると、手が止まらない。しめきりにまつわる文豪たちの悲喜こもごもが詰まったアンソロジー。紹介には"しめきり症例集"あるいは"しめきり参考書"とあるが、"しめきり恋文集"と呼んでみたい一冊でもある。

泣いても笑ってもつきまとうしめきりに、迷い、悩み、頭を抱え振り回される者。かと思えば、そつなく付き合い理想的な美しい関係を築く者。はたまた繰り返される第三者(大抵の場合、編集者である)の介入に戦々恐々とする者――。

しめきり前に必ず書き上げ、書き上げたものが身近にあると落ち着かず、「早くてすみませんが…」と添え書きまでして原稿を送る吉村昭氏が、編集者に「神様仏様」と感謝されるが、〆切過ぎてやっと手にした原稿こその醍醐味を聞いてしまう…なんて、追いかけても追いついても、しめきりとは全く思い通りにいかない。

こちらの性分ひとつで善人顔にも悪人顔にも変化するしめきりに宛てた、偉大な先人たちの言葉は、しめきりを今より少し、愛しく感じさせるかもしれない。

書店員:「丸善日本橋店」のレビュー

丸善
丸善|日本橋店

ねこのほそみち 春夏秋冬にゃー 堀本 裕樹 (著)

ねこのほそみち 春夏秋冬にゃー

猫で詠む日本の四季

古くは江戸時代から現代に至るまでに詠まれた、猫に関する俳句を集めた本。
各々の猫の句に解説が付いており、それにあわせてイラストレーターのねこまきさんが
独自の解釈でひとつひとつの句にあった漫画を描いているのですが、この作品群が
とにかく秀逸。癒やされます。
猫好き方はもちろん、そうでない方にもオススメの一冊。

丸善 天文館店店員

書店員:「丸善天文館店」のレビュー

丸善
丸善|天文館店

オニのサラリーマン 富安 陽子 (著)

オニのサラリーマン

サラリーマン(オニ)

働くことは大変です。
そしてそれは、働くのがオニであっても同じこと!
地獄勤めのオニのお父さんは、今日も元気に出社(出地獄?)します。
満員バスにギュウギュウされ、午前中の勤めを果たし、お弁当を食べたら眠くなり……ふと気がついたらあら大変!
上司(閻魔大王)に叱られたり、飲みに行ったり。そんなオニのお父さんのとある一日、こっそり覗いてみませんか?

丸善 天文館店店員

書店員:「丸善天文館店」のレビュー

丸善
丸善|天文館店

すばらしきかな人生−ふたたび友郎− 1 (ビッグコミックス) (ビッグコミックス)北原 雅紀 (原作)

すばらしきかな人生−ふたたび友郎− 1 (ビッグコミックス)(ビッグコミックス)

人生やり直し

人生において、過去の大きな失敗、別な選択をやり直すことができたら…
誰もが思うそんな願いを、自分の寿命10年と交換でその時に戻ることができるとしたら、あなたはどうしますか?
主人公達の長い後悔をもう一度やり直すことで、幸せになれるのか、正しい選択はどれなのか、すばらしき人生は訪れるのでしょうか。
同時発売「すばらしきかな人生-まさみ- 1」もオススメです。

丸善 天文館店店員

書店員:「丸善天文館店」のレビュー

丸善
丸善|天文館店

100パズルぬりえ&点つなぎ 1 光と影 ジェレミ・マリエ (イラスト)

100パズルぬりえ&点つなぎ 1 光と影

たくさんの色鉛筆を用意して挑戦

この塗り絵は最初パズルのピースみたいなものが敷き詰めれれているだけで、何の絵が書かれているかわかりません。欄外に指定されいる色を、その色番号が記された各ピースに塗っていくことにより完成されるため、なんの絵が書かれているか考えながら塗り絵を楽しむ事ができます。
風景、動物、人物など100の絵が隠されてボリューム満点で、プレゼントにも最適です。

丸善 天文館店店員

書店員:「丸善天文館店」のレビュー

丸善
丸善|天文館店

航路 上 (ハヤカワ文庫 SF)コニー・ウィリス (著)

航路 上(ハヤカワ文庫 SF)

今夜はこれで泣く

 2015年最大の収穫は、コニーウィリスに出会えたことだ。オックスフォード大学史学部シリーズを経て、本作にたどり着いたわけだが、読書の喜びを味わえる、幸せな日々を過ごすことができた。
 主人公のジョアンナは、臨死体験を研究し、科学的に解明しようとしている心理学者。医者のリ チャードと協力し、擬似的に臨死体験を作り出し、聞き取り調査をするが上手くいかず、ついには自ら被験者になる。仮死状態のなかで見た世界は、見覚えのある光景だった…。
 一度読み始めたら止めることは難しい。ある謎を中心に、同じシチュエーションを何回も繰り返し、伏線を張り、驚きの展開で読者を困惑させ、感動のクライマックスへの準備を着々と積み上げていく。
ウィリスの魅力はたくさんあるが、最大の特徴は、この圧倒的なリーダビリティの高さにあるといえる。 もう一点、見逃せないのが子供のキャラクター造形の上手さだ。本作に登場するメイジーは、心臓病患者ながら災害おたくでおませな女の子。また他作品ながら「ドゥームズデイ・ブック」に出てくるコリンも元気で生意気な少年だ。二人ともストーリーを引っ掻き回す貴重な存在であり、読者を感動へと導くキーパーソンとなっている。まさかこの二人にあそこまで泣かされるとは思ってもみなかった。
 熱心なSF読みではないとはいえ、ウィリスを読み逃していたことはとても恥ずかしい。だが未読の作品が残っていることが、こんなにも嬉しくなる作家もまた珍しい。至福の時間はまだまだ続きそうである。

丸善 天文館店店員

書店員:「丸善天文館店」のレビュー

丸善
丸善|天文館店

群青にサイレン 1 (マーガレットコミックス) (マーガレットコミックス)桃栗 みかん

群青にサイレン 1 (マーガレットコミックス)(マーガレットコミックス)

さわやかなだけじゃない高校野球!

少年誌でヒット作を生み出した「河下水希」先生が、15年ぶりに「桃栗みかん」として少女誌で連載している作品。美少女恋愛もののイメージが強い先生ですが、今回の作品テーマは高校野球!
イトコで同じポジションの修二と空。幼いころ空にエースの座を奪われた修二は一度野球をやめてしまいます。高校で大嫌いな空と再会してしまいますが、修二の身長が178cmなのに対して空は157cm。「今ならコイツに勝てるかもしれない」そう思った修二は空と再び野球部へ。そして1巻の最後に衝撃の展開が!?

さわやか青春漫画かと思いきや、嫉妬、挫折、絶望、悔恨、人の感情がリアルに伝わってきます。
先生が描く美少女も好きですが、イケメンたちも素敵!!

丸善 天文館店店員

書店員:「丸善天文館店」のレビュー

丸善
丸善|天文館店

とりきっさ! 1 (RYU COMICS SPECIAL) (RYU COMICS SPECIAL)ノブヨシ侍 (著)

とりきっさ! 1 (RYU COMICS SPECIAL)(RYU COMICS SPECIAL)

癒される

可愛い鳥人姉妹と冴えないサラリーマンの、まったり四コマコメディ。
鳥人の姉妹が喫茶店作りを目指す中、森に迷い込んだ人間ヒロカズと出会い、鳥人と人間の違いを主にヒロカズが困惑しながらも癒されたり、突然乱入してくる愉快なスズメ達とも戯れたりしながら、全体的にゆったーりと進みます。
読んでいて落ち着くし、鳥人姉妹は本当に可愛い!日々の疲れが癒されてゆきます。
ゆっくりとくつろげる一冊となっております。

丸善 天文館店店員

書店員:「丸善天文館店」のレビュー

丸善
丸善|天文館店

鹿児島共和国のオキテ100カ条 豚も牛もカシワも「黒」を食べるべし! オキテを知ればもっと楽しくなる!鹿児島はワッゼカど! 野口 たくお (監修)

鹿児島共和国のオキテ100カ条 豚も牛もカシワも「黒」を食べるべし! オキテを知ればもっと楽しくなる!鹿児島はワッゼカど!

楽しい「オキテ」がいっぱい!

漢字の「掟」はなんだか恐ろしげですが、この本のタイトルはカタカナの「オキテ」になっており、鹿児島の方なら思わず「あるある!」と声に出してしまう、楽しいオキテを100個集めた本です。
監修は鹿児島県民誰もが知っている地元放送局の愉快なタレント、「たくちゃん」こと野口たくおさんです。

オキテの一部を紹介しますと
「西郷隆盛は神である」
「銭湯は温泉、これ当たり前」
「洗車した時に限って(桜島の)灰が降る」
「グラスに焼酎を割るための目盛がついている」などなど。

それぞれのオキテについて、たくちゃんの面白い解説が付いています。

100ものオキテを老若男女で共有出来る鹿児島の奥深い魅力が詰まった本だと思います。





丸善 天文館店店員

書店員:「丸善天文館店」のレビュー

丸善
丸善|天文館店

大人らしさって何だろう。 大網 理紗 (著)

大人らしさって何だろう。

なかなか類書のない、「大人」になるための本

年齢や経験を重ねている、マナーを知っている、ルールを守っているから私は大人だ!とは必ずしも言えないですよね。
この本は項目形式で、筆者の考える「大人らしさ」を紹介しています。

やさしい言葉で具体的に解説されていますが、「はたして自分にできているだろうか・・・」と反省してしまう数の多いこと。
紹介されているアクションをぜひとも実践して人間性の深い大人になりたいものです。

あなたの大切な方がアラサー世代だったら(そうでなくても)、ブレゼントにふさわしいご本です。

丸善 札幌北一条店店員

書店員:「丸善札幌北一条店」のレビュー

丸善
丸善|札幌北一条店

アメリカン・スナイパー (ハヤカワ文庫 NF)クリス・カイル (著)

アメリカン・スナイパー(ハヤカワ文庫 NF)

二人の子供は元気なんでしょうか?

ここ数年でかなり涙腺が弱くなっておりまして、先日テレビで放送された「おおかみこどもの雨と雪」を観ていたら、終始ボロッボロ泣き通しでした。
数年前に見たときにはそんなことなかったのですが、老化現象でしょうか?「男は泣くな!」の家訓を持つ僕にとっては由々しき問題です。

さて、映画版「アメリカン・スナイパー」の出来が良いらしいので是非観たいのですが、映画ブログ等々によると精神的にも肉体的にもかなり消耗させられる映画だそうです。おそらくこの映画も最後に強烈な感涙ポイントがあるはず(予想)。事前対策として原作を先に読んでおこう、と手にとりました。
疲れ果てて戦争から帰ってきた男が、同じく疲れ切った兵士たちの心の治療施設を運営していたら、その兵士に射殺される、という皮肉ながらも奇蹟のように良くまとまった話です。イーストウッドならずとも映画化したくなる気持ちもわかりますが、本書はスナイパーのクリス・カイルの独白、日記のようなものなのですので、映画そのままというわけではありません。
厳しい訓練や戦場の様子が詳しく語られますが、映画化されるし盛り上げよう!と話しているわけではないのでけっこう淡々と進みます。悪ガキアメリカ兵の日常。
そこにアメリカに残してきた奥さんのインタビューが挟まれつつ(これがじわじわ堪えます)約10年の軍人生活が語られます。
「アメリカの敵はどんどん殺す。それが正義」を父親や国からたたき込まれた兵士のすることなので、映画小説とも物議を呼んでいるのは理解できます。いわく、戦争の美化、アメリカの抱える暗部だ、そんなに人殺しが偉いのか、などなど。
おそらく全てその通りでしょう。でも、もしクリス本人がまだ生きていて発言出来たなら「みんな何でも好きに言ってくれ。戦場じゃ撃たなければ撃たれて終わり、それだけだ」的に答えるんじゃないかな、と思うのです。
戦場に実際に行った人間と外から見ている人間、現場と外の意見の乖離はなかなか埋まるものじゃない。その辺の倫理問題は本や映画を観た人それぞれが考えればよろしいかなあと思います。
で、僕が読み終わって一番強く感じたのは「カイルは面白くていいやつ!」という子供みたいな感想でした。また、彼の最後はとても残念に思いますが、取り立てて涙ポイントでもありませんでした。
・・・次の日、さてさて映画はどうなっているのかな?とネット検索。そして映画用のポスターを見つけました(いいポスターです)。そこには一文の宣伝コピーが。「彼は帰ってきた。心は戦場においたままで。」今回の僕の涙ポイントはここでした。
これは本来、カイルが除隊してアメリカの奥さんのところへ帰ってきたタイミングでの言葉かと思いますが、せっかく「帰ってきた」彼をまた失う奥さんの気持ちを慮るともう駄目。
奥さんに感情移入してしまうとは思わなかった!
そんな訳で何の目的で読み始めたのやら訳が分かんなくなってしまいましたが、是非映画も観ようと思います。
善悪とか生死とかはいったん棚上げ。信じる物のため開き直って戦う男の記録。同じように日々戦っている方々向け。
 
サト

丸善 天文館店店員

書店員:「丸善天文館店」のレビュー

丸善
丸善|天文館店

鉄子の育て方 1 (ヤンマガKC) (ヤンマガKC)かわすみ ひろし (漫画)

鉄子の育て方 1 (ヤンマガKC)(ヤンマガKC)

鉄ヲタ漫画

女子アナ志望の主人公「二郷あずさ」、鉄道専門ケーブルテレビ局「鉄道テレビ」のアナウンサーとして入社。周りのみんなは「鉄ヲタ」で謎な言葉や妙なこだわり、奇声を発したと思ったら走行音など、すごいところに入ったなとちょっと引きつつもアナウンサーとして頑張り、取材でいろいろな人の鉄道に対するこだわり、思い入れがあずさに伝わり、鉄ヲタの情熱を理解し始める。

鉄道に対して興味があまりない人でも、あずさといっしょマニアックなネタで鉄道の奥深さを知り、鉄道の旅に出てみるのもいいかもしれません。
鉄ヲタな人は細かいネタにニヤリとしたり、電車がカラーではないので自分でカラーリングをして楽しむこともでき、また一歩、一走行マニアのレールに進んでみて下さい。

丸善 天文館店店員

書店員:「丸善天文館店」のレビュー

丸善
丸善|天文館店

Girls’ Design Materials 女性のためのイラスト盛りだくさん素材集 はいの みつこ (著)

Girls’ Design Materials 女性のためのイラスト盛りだくさん素材集

ホームページ作成などにぜひ!手軽に使える素材集です。

素材サイト「ガーリー素材」を運営しているイラストレーターはいのさんの書き下ろしの”女性のためのイラスト”というキャッチフレーズ通りの清潔感ある、カラフルなイラストが500点以上収録されたCD-ROM付きの買ってすぐ使える素材集です。
個人的には職業別の制服を着た女の子&女の子の日常シーンの素材がかわいいと思います。
その他にも、動物、植物、食べ物、洋服、雑貨、etc・・・沢山のイラスト素材が掲載されています。

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