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螢・納屋を焼く・その他の短編(新潮文庫) みんなのレビュー

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みんなのレビュー302件

みんなの評価3.8

評価内訳

302 件中 1 件~ 15 件を表示

豪腕の筋肉の動きが見える

2006/10/29 11:01

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くにたち蟄居日記 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 「蛍」が「ノルウェイの森」の原作ということで この短編集も有名になったと思う。実際「蛍」を読んだ段階では 結末の無い奇妙な短編という印象だった。村上春樹自身もこの短編が何処に行くかは分らなかったと告白している位である。その後 この短編の続きを読みたいと人に言われて書いたのが「ノルウェイの森」になり 村上春樹の大ブレークとなった。人生いろいろである。

 ところで 僕はは(そして結構同意見も多いのだが)本短編集の白眉は「納屋を焼く」だと思う。これまた結末の無いミステリアスな作品ながら ざらっと感じる「闇の深さ」に引き込まれる。ここで断言してしまうが この「納屋を焼く」という言葉の意味は「人を殺す」と考えることが 一番素直な読み方だと思う。どうしようもない心の闇を抱えた登場人物が主人公の女友達を殺してしまう話だ。後の「ダンスダンスダンス」の五反田君の原型がここにある。主人公は それを分っていながら 淡々とジョギングにいそしむ不気味な話である。

 村上春樹はこのように短編で何かを掴み それを長編に練り直す豪腕に魅力がある。彼が「豪腕」に見えないのは そのソフトな語り口に惑わされるからだ。長編と その原型の短編を読み比べていると 彼の腕の筋肉の動きが見える気がする。

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長い余韻

2004/01/16 01:16

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オルカ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 表題作となる蛍はノルウェイの森の序文にあたる。この物語が根底となり、その後ここからはじまりとなる。

 この短編は村上作品の中でも比較的納得のできる終わり方をしている。ああ、これはここでおわりなんだなと思うことができる。しかし長い余韻は消えることはない。読むものがこの本の存在を忘れかけた頃、ふいにそれはやってくる。突然に。この話は、後になるにつれ、時間がたつにつれてじわじわと私たちの中に入り込んでくる。そして、ふとしたことでそれを思い知らされる。何でもない日常の中に、それはあるのだ。
 まだ村上作品を読んだことのない方にこそ、この作品を読んで欲しいと思う。だれもが漠然と抱えているなにかを感じとって欲しいと思う。闇の中で、消えていく蛍のひかりを、その手の中で見つめていて欲しいと思う。

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「蛍」について

2003/06/16 02:39

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オチノツボ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 時間は戻らない。

 この小説を読む度、僕はいつもそう感じてしまう。別に当たり前のことだけど。

高校時代、自殺してしまった友人。その友人の彼女との出会いと別れを中心にして話は進んで行く。

 出会いと別れは誰にでもある。そこには出会いの喜びや別れの悲しみがあり、またそんな簡単には言い表せない思いが錯綜していることもある。この小説の素晴らしい所は、別れによるやり場の無い悲しみが、やり場のないままそのまま放り出されていることである。

悲しみはどこにも消えることはない。またその痛みも。

一度起ってしまったことは、どんなに努力しても消え去りはしない。逃がした蛍が戻ってこないように。そんなことはわかっている。それでも、取り戻そうと、僕は手をやっきに伸ばす。しかし…、飛んでいった蛍を捕らえることはできないのだ。誰にも。ただ、そこには残像として光の軌跡があるのみ。そして、この軌跡だけを頼りに、僕も彼女も生きていく。これからも。そう、この不確実な世界のどこかで。

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怖さ

2024/09/14 01:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:忍者 - この投稿者のレビュー一覧を見る

「納屋を焼く」が独特の怖さのある作品で、強烈に好きです。村上作品で怖いシーンはたくさんあるのですが、「納屋を焼く」はじわじわ来る怖さがあって、いいなあと思います。

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読書解禁明け1冊目の短編集セレクト間違いなし。

2024/09/03 21:23

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:びずん - この投稿者のレビュー一覧を見る

1番印象に残ったのは、納屋を焼く。昼休みにうとうとしてて目が覚めたのは踊る小人。いずれにしても、日常生活から逃げ出して物語に入り込むというのは、私にとってとても必要な時間だと、村上春樹は必ずその場所を作ってくれているという安堵感がとても心地いい読了感につながった。

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村上春樹さんの短編集を読むときは毎回、絵画を見るのと同じ感覚になります

2023/06/27 14:42

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る

短編集なのに、非常に想像力が必要で、なかなか読み終わることができず、少しずつ少しずつ読んだ1冊でした。

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短編作家春樹の神髄

2021/07/28 23:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る

映画化によって再度注目を浴びた表題作の一つ「納屋を焼く」は、一見すると非常に村上春樹的でありながら、ぞっとする鋭利な刃物であるかのようなものでもある。『ノルウェイの森』の元となった「蛍」を含め、村上春樹の短編ならではの世界でもある。

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「蛍」は「ノルウェイの森」の原点

2020/12/28 22:26

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「蛍」「納屋を焼く」「踊る小人」「めくらやなぎと眠る女」「三つのドイツの幻想」以上の5作品が収録されている。「蛍」は「ノルウェイの森」の原点ということはよく文字媒体に書いてあるので記憶にあった、今回読んでみると、高校時代の親友は自殺し、彼の彼女だった女性と付き合いだすが彼女は関西の療養所に入院してしまう、潔癖症のルームメイトは地理が好きで(ノルウェイの森では突撃隊というあだ名だった)とこの辺は同じだ。突撃隊とファンだった私は、また彼に会えた気がしてうれしかった。私は村上氏の”現実なんだけどちゅっとおかしな世界”といった作品が好きなので、この短編集のなかでは「納屋を焼く」「めくらやなぎと眠る女」がお気にいるということになる。こんなぼやけた世界は彼にしか書けない

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この卵からあの名作が誕生する

2018/05/26 08:16

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品の初出は1983年の総合誌「中央公論」の1月号。同じような系統の「文藝春秋」でもその当時は新しい年の初めの号には短編小説を数編載せていたから、この作品もそうであったのかもしれない。
 それにしても当時の村上春樹さんは1979年に『風の歌を聴け』でデビューしたばかりのほとんど新人レベルの作家だったはずで、それがいきなりの「中央公論」の新年号だから期待大の、大型新人だったのだろう。
 編集者の期待に村上春樹さんはよく応えた。
 何しろこの短編はのちの大ベストセラー『ノルウェイの森』(1987年)となって再生されたことは有名な話。
 わずか数十枚の短編が上下巻の長編に姿を変えたのだから驚くが、それ以上に『ノルウェイの森』が持っている気分が、あるいは文学的な匂いが、この短編にもあって、さすがにあの作品の卵であるのもわかる。

 それは心を病んで主人公の前から姿を消してしまうヒロインの姿が重なるというより(もちろんそれもあるが)、村上春樹さんがいう「シンプルで、少しセンチメンタルな青春小説的な話」として二つの作品が大きさは違っても同じだということだろう。

 この短編の最後、タイトルにもなった「蛍」を夜の世界に放った主人公「僕」の、けっして指に触れない、ほんの少し先を行く「小さな光」こそ、青春期にある若者たちに共通する夢のような存在ではないだろうか。
 もし、この短編と『ノルウェイの森』をどちらを先に読めばいいかと尋ねられたら、やはりこの『蛍』だろう。

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2冊目として購入

2021/12/22 10:41

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:きなこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

すでに一冊持っているのですが、読みすぎて本がボロボロになってきたので2冊目として購入しました。
ちょっと今回新しい版を買ってがっかりしたことがありまして、前の古い版では表題作の「納屋を焼く」の納屋を焼く告白シーンでのページの使い方がすごく好きだったのですが、新しい版ではその斬新なページの使い方がなくなっていたのでそれが残念でした。
内容はとても好きな本なので星をいくつにするか本当に迷いました。

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不思議な物語世界

2019/02/17 11:16

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Otto Rosenthal - この投稿者のレビュー一覧を見る

寡作の名匠・イ=チャンドン監督作品 『バーニング 劇場版』の原作と聞き、読んでみました。このオープンエンディングな作品をどうやって映像化したのか、“納屋を焼く”とは何のメタファーなのか。短篇ながら興味深い作品です。

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だから何?と言いたくなる短編集

2025/01/25 17:44

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投稿者:makiko - この投稿者のレビュー一覧を見る

友人の恋人と友人の死後にデートする男性の話、君の家の近所の納屋を焼くと言い残して去った男性がどの納屋を焼くつもりか調べる男性の話等、何を意味しているかわからない短編集で「だから何?」と思いました。何となく感じが悪くて、著者がノーベル文学賞を期待されながら中々もらえないのはこういうところではないかと思ってしまいました。好きな人は好きなのでしょうけど、万人向けではない。

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韓国映画「バーニング 劇場版」の原作本

2022/12/21 16:19

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yy - この投稿者のレビュー一覧を見る

2018年公開の韓国映画「バーニング 劇場版」の原作が村上春樹の「納屋を焼く」です。
複数の映画祭で外国語映画賞を取った映画の原作という事もあり、映画を観た人が原作も読みたくて本書を手に取ったというケースも多いようです。原作と映画との違いを楽しむのも良いと思います。

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喋らない

2014/12/04 23:15

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投稿者:ぽんぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る

喋らず、読むように眺める少年/青年。

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『カンガルー日和』とはまた違う、しっかりした手応えの短編集

2001/01/09 09:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:白井道也 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 7つの短編が収録されている。
 『蛍』は、『ノルウェイの森』の助走として書かれたであろう作品。学生寮・ラジオ体操の同居人・死んだ友人の恋人との長い散歩・彼女の二十歳の誕生日などのエピソードは、どれも『ノルウェイの森』で綴られていたもの。とはいえ、これはこえでひとつの短編として完結していて切ない余韻を残す。
 『納屋を焼く』。納屋を焼く男との出会いと、彼の予言に対する「僕」の誠実な対応。「僕」のひょうひょうとした姿勢と、不可解なものを不可解なまま飲み込む態度、そこから生まれるニヒルな雰囲気が、春樹的で面白い。
 その他の短編も、それぞれに読み応えあり。なかでも『めくらやなぎと眠る女』は、青春時代のワンシーンへ思いを馳せる「僕」の姿が虚無感(あるいは、いまここに存在していることの不確実性)を覚えさせる好編。
 村上春樹の文章は読んでいてとても心地がいいのだけれど、この本でいちばん心地がいい文章は、あとがきに寄せられていた「理由はうまく言えないけれど、小説を書くことはとても好きです。」という一文だった。

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