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高い評価の役に立ったレビュー
2人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2021/09/03 11:23
静かな祈りに
投稿者:あづや - この投稿者のレビュー一覧を見る
設定のひねられた文章では疲れて入って来ないので、いくつか立読みした中から選んだ。作者を知るきっかけになり感謝。
生きる事に精一杯だったり、社会の多数派に溺れたりしていると、自身の置かれた状況に気付く事など出来ない。皆、個であるはずなのに。
特に派手なモチーフは使わず、美しい詩の様にした所。表紙も合っている
低い評価の役に立ったレビュー
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2021/07/24 06:42
それほどでは
投稿者:あぐら - この投稿者のレビュー一覧を見る
本の感想は個人によって違うので、本書に大いに心を揺さぶられた方にはスルーをして欲しいことを書きます。
とても読みやすく、一気読みできました。
ただ、文章表現はいささかチープで直接すぎます。なんというか、「熱いものが頬を伝った」とでも表現する部分を「泣いた」で済ませてしまうというか。遠回しな言い方ばかりを肯定する気はないですが、多彩な表現はより情景を豊かにする技法でもあり、大賞を受賞するような作品なら尚更ではないかと。まるで小説というより戯曲を読んでいるような気がしました。
あらすじも展開がよめる内容ばかりで、捻りがありません。小さくまとまっていて、映像化を目指すには丁度いいのでしょう。
ラストも、主人公の気持ちや考えを書きすぎです。主人公の得た悟りを直接的に描きすぎていて工夫がありません。多少ぼかしながら、もっと読者の心に問いかける表現にできたはず。でなければ、辛い出来事を書き綴った意味がないのです。ラストまでついてきた読者を信じて、「これまであんな出来事があったんだから、わかるよね」という感覚が欠けています。そうした意味でも、本書は小説というよりも戯曲なのです。安物の漫画化、ドラマ化を前提にした商業的価値は高そうな気がしますが、どうもライトすぎな気がします。ラノベ好きにはオススメですが、私のような理屈好きには、あまり期待するなと言いたいです。
2021年本屋大賞ノミネートの傑作
2021/02/18 04:01
10人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
過酷な環境で育ち人生を諦観した主人公が移り住んだ先は偏見だらけのド田舎。何にも侵されない“孤独”を愛し同時に憎む、虐待を受ける少年との出会いで翳った視界を拭っていく愛の物語。少しずつ交える回想のタイミングが絶妙で、伏線の上をすり抜ける様に撫で大事に回収し現れる過去に堪らなく共鳴した。届かない周波数で鳴く【52ヘルツのクジラたち】がまだ気付いていない孤独の先の希望を描いた感動作
最後の最後で納得と思わされたラスト
2021/07/14 06:56
6人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:佐々木 なおこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
いろんな人がこの本いいよと言うのを聞いた。
本屋大賞にも選ばれて、ますます注目度アップ。
中学生女子も「これ、すごくいいって親が読んで泣いてた」って。
ある金曜日、すでにこの本を読んだ人から「読んでから、話したい」と言われ、週末、一気に読んだ。
読みやすく、しかしあまりに辛い出来事が多すぎて、これでもかと打ちのめされる。
そうして展開が早くて、どぎまぎしっぱなし。
一つひとつ謎(読み手にとて)が解決されるたびに胸をなでおろす。
主人公の女性・貴湖が都会からが移り住んだ海が見える丘の上の古家を思いうかべながら…読み進めていきました。
52は、周波数にも、そして少年の呼び名ともなる。
「思い出だけで生きていけたらいいのに。
たつた一度の言葉を永遠のダイヤに変えて、
それを抱きしめて生きていけるひとだっているという。
私もそうでありたいと思う。」
そう思っている貴湖は辛い家庭環境で過ごした過去を持ち、やっとそこから抜け出したところだった。
そんな彼女が、家族からムシと呼ばれてる少年と出会う。
この二人の出会い方が強烈だった。
そうして、この二人には、共通点があった。
誰にも届かない52ヘルツの声を発している、発していた。
ムシと呼ばれていた少年の本当の名前が分かった時、
最後の最後で納得と思わされたラストにたどり着いた時、
これまで感じた思いが
たくさんの星を抱いた空や
クジラが泳ぐ海にすーっと溶けていった感じがしました。
辛いけど
2022/02/19 23:22
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投稿者:ねこにゃんこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
読み始めたら止まらなくて、一気に読んでしまいました。
主人公の境遇には、読んでいて胸が苦しくなるけれど、彼女の近くにいる人たちが、やさしくて、温かい気持ちになれる話でした。
だれかに届くんだ 52ヘルスの声
2021/08/22 16:04
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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る
凪良ゆうの小説を抑えて本屋大賞を受賞した本作を読むのを楽しみにしていた。
何度泣きそうになっただろうか。
なんど二人を抱きしめて大丈夫だと 背中をさすっただろうか。
どのクジラにも届かない52ヘルツのクジラの声。
だれにも気づかれず、ひとりで大海を泳ぐクジラ。
そんな伝説のようなクジラをテーマに人と人が生きる喜びと勇気が与えられる物語。
スピンオフも楽しませてもらいました。
考えさせられる一冊!
2021/06/30 22:23
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投稿者:いちご - この投稿者のレビュー一覧を見る
私は周囲の人の声に耳を傾けられているのか不安になった。
私自身も周囲の人の思いを受け止めて、自分の声も届けられるそんな人になりたいと思った。
もしも52ヘルツのくじらをみつけたら
2021/05/27 18:05
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投稿者:あっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
王様のブランチで作者の町田その子先生と対談するときにインタビューの始めから涙してしまったのがよく分かる本。作者はいじめに遭って…という事だが、それを物語では家族からの虐待という形に変えて、訴えたい思いを文に表している。誰も一人ではない、改めて考えさせられる内容だった。
泣けた、泣いた。
2023/02/10 10:42
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投稿者:あー - この投稿者のレビュー一覧を見る
そのときのメンタル状態によって好きなストーリーが変わるけれでお、今の自分にはこれがハマった。多分、メンタルの状態に影響されないストーリーなのかな?通勤電車のなかでむさぼるように読んで、、、結果、マスクの下で鼻水すすりながら泣きました。さぞや周りの人から「変な人、やばい人」と映ったことだろうな。でも、それも気にならない。終わりが救いがあってよかった。自分の中のベストに入る本です。
タイトルにマッチ
2022/06/14 22:35
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投稿者:紫苑 - この投稿者のレビュー一覧を見る
他のクジラには聞こえない52ヘルツで鳴くクジラと、それぞれに助けを求めたい人たちのお話。聞こえない声に耳を傾け、必死に助けようとする姿に惹かれました。
52ヘルツのくじら
2022/02/22 19:30
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投稿者:岸谷 - この投稿者のレビュー一覧を見る
本屋大賞を受賞し、何かと話題になったこの小説。
虐待されている子供の話と帯を見て知って、買う勇気がなかったのですが、ついに購入したところものの数日で読み終わってしまいました。
悲惨な描写も多くあり、こんな体験をした人間がどうやったら強く生きていけるのだろうと考えながら読み進めましたが、やはり一筋縄に幸せは掴めず、もがきながら生きていく様に胸が打たれます。
52ヘルツで鳴く全てのクジラ達が、きちんと仲間に出会えて幸せになれることを願ってやみません。
静かな祈りに
2021/09/03 11:23
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投稿者:あづや - この投稿者のレビュー一覧を見る
設定のひねられた文章では疲れて入って来ないので、いくつか立読みした中から選んだ。作者を知るきっかけになり感謝。
生きる事に精一杯だったり、社会の多数派に溺れたりしていると、自身の置かれた状況に気付く事など出来ない。皆、個であるはずなのに。
特に派手なモチーフは使わず、美しい詩の様にした所。表紙も合っている
ネタバレです。
2021/06/20 18:53
1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Sota - この投稿者のレビュー一覧を見る
途中で、読むのが止まらなくなり、このままだと、徹夜してしまいそうだから、章が一段落したところで、ぐっと我慢をし、続きからは、時間が取れた時に、ゆっくりと読み終えました。
何度も泣きました。涙で枕が濡れるとは、このことか?と、的外れなことを思いながら。
幸せになれなかったアンさんを思うと辛い、、あの遺書に込められた彼の想いが本当に悲しい、、
とても心に残る作品でした。
胸を締め付けられた
2021/06/18 23:46
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投稿者:sou - この投稿者のレビュー一覧を見る
すごく、突き刺さるものでした。
本当、引き込まれました。
なにをわたしが綴っても、チープなものになりそうなのであまりレビューらしいものがかけてなくて申し訳ありません。
本当に、この作品に出会えて良かったと、読んで思いました。産み出してくださり、ありがとうございます。
ようやく買った
2021/06/01 16:00
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投稿者:sm - この投稿者のレビュー一覧を見る
通勤の往復の時間でほぼ読破、52ヘルツというのは一般的なクジラのだす周波数10~39ヘルツから逸脱した数値、だれにも声を「聴かれない」存在の比喩である。「聴かれない」存在として描かれるのは幼少期から虐待をされ来た主人公のキコと、そのキコが保護した愛(いとし、52、ムシともよばれる)、そしてキコを助けたトランスジェンダーのアンさん(岡田安吾、杏子)を指す。非常に内容はヘビーだけど、必死で生きるさまとか、人と人が手を伸ばしあう姿とか、非常に引き込まれた。本屋大賞で本屋の店先に平積みされていたことからふと手に取って読んでみたが手に取ってよかった。
子供と親との間、他人との間――。
2021/05/13 11:04
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投稿者:uruuduki - この投稿者のレビュー一覧を見る
母親にとって子供は何だろう?
他人が差し伸べる手は、ただの善意なのだろうか?
重くて切ない人間関係が、小岩交じりの砂の上を風が吹いて行くように次々と語られて、次第に全体像が見えてくる。
そんな砂浜に打ち上げられたクジラのようだと思いながら、「キナコ」のことを読んでいたら、最後には「あれ?ちゃんと水に戻っているよね?自分の進む方向を見出しているんじゃない?」って感じて、何だか少し暖かい気持ちになった。
一方で、最近、「毒親」なんて言葉と共に、「親を子供が捨てる」なんて話が有るけれど、そんな現代の根底に、尊属殺人は子供を殺すより罪が重かった時代の名残が有るのかな?」なんても考えてしまった。
何度も何度も胸を締めつけられた
2021/05/05 17:48
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投稿者:J. - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔からあったと思う、児童虐待やDV問題。やっと少しずつ世の中が目を向けて動き出してはいると思う。
今回、本屋大賞に選ばれることにより、多くの人の目にとまることを願います。
読むのも辛い描写もありますが、最後は良い方向に向かっていく内容で、体の中心がほんのり暖かくなりました。

