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みんなのレビュー133件

みんなの評価4.1

評価内訳

124 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

ついに杉村三郎、探偵事務所を開く。

2018/12/20 04:18

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かしこん - この投稿者のレビュー一覧を見る

<杉村三郎シリーズ>、第4弾。シリーズ初の中編集となっております。
杉村さんとは最近知り合った感じなんだけど、なんだかずいぶん長い付き合いのような気がする不思議な感じ。これまで3作しかないけどわりとリアルタイムで読んできたからかな? 翻訳物のシリーズに比べればタイムラグは少ないからかしら(昔のシリーズものは結構短期間で集中して読んでしまうこともあるから)。
間にドラマ化もはさんだことですし、回想も含めて杉村さんの人生を結構知っている気になってしまっているからかもしれない。 
そんなわけで4作目にして、ついに杉村三郎、探偵事務所を開く。

4編収録。実家に戻った杉村さんはそのあと東京に戻って事務所を開いて・・・の過程と、出会ってしまった事件について順不同に。
事件が起こった年代と、登場人物の年齢がはっきり書かれていることに驚いた。
杉村さん、もっと年上だと思ってたけどそんな若いの!、という衝撃(なので時折小泉孝太郎で脳内再生してみても違和感がない)。本に挟まっていたチラシの<著者インタビュー>によれば、「どうしても震災当日のことを書いておきたくて」、「探偵になったときの杉村の年齢設定を少し若返らせている」とのこと。だからか・・・。

『誰か Somebody』・『名もなき毒』・『ペテロの葬列』とは環境も状況も全然変わったので、杉村さん以外引き続きのレギュラーはいないと思っていたら、<睡蓮>のマスターが引っ越してきて<侘助>という喫茶店をご近所に開いており、そこはなんだかうれしかった。でも睡蓮っててっきりモネから採っていると思っていたので、実はマスターは花好きだったか、とニヤリだ。
杉村さんに事務所を貸してくれる竹中家の方々とか、ご近所さんなどは古き良き江戸っ子気質みたいな人が多くて楽しいが、事件そのものは大変後味がよくないものとなっており・・・それを救うためのいい人多めなのかな、と思ったり。杉村さん本人の人柄も勿論影響しているけれど・・・。
表題作の『希望荘』のみ文字通り希望のある終わりであるが、他の『聖域』・『砂男』・『二重身(ドッペルゲンガー)』はかなり重い。でもそれがある意味現実なのだ・・・と感じてしまう哀しさである。
全部で500ページほどであるが、「あぁ、一気に読んでしまってはすぐ次が読みたくなってしまうじゃないか!」と自分をいさめたのに結局一気に読んでしまった。
続巻『昨日がなければ明日もない』も出ているのであるが、単行本なのよね(私はできれば文庫派です)。

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紙の本

ミステリー小説の粋が集められたストーリー

2019/03/27 18:52

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は宮部みゆきの著書である。ミステリー作家の宮部の作品は、今回初めて読んだ。『希望荘』というタイトルではミステリーとは一見無関係のように見える。本書は4つの短編から構成されている。聖域、希望荘、砂男、二重身(ドッペルゲンガー)の4編である。

 本書の主人公は、杉村三郎という40近い男である。最初の短編、聖域は杉村という人物のアウトラインを描いているといってもよい。実は杉村は探偵事務所を経営しているが、その履歴は変化に富んだものである。これまでの宮部作品ではそれが小説として提供されて
いるが、本書を初めて読む読者のために要約していると解釈した。

 『希望荘』は、父親を亡くしたレストラン経営者からの依頼で杉村が活躍する様子を描いたものである。探偵とはいってもストーリーは刑事と類似している。手間暇をかけて関係者の話をヒアリングする。これを宮部は丁寧に描き、読者が実際にヒアリングしているかのごとく描く。

 レストラン経営者は生前に父親から殺人を犯したという話を聞いたが、気になるので調べて欲しいというものであった。実際に発生した事件と父親の経験した殺人事件の関係が興味深く描かれており、読者をひきつける。

 タイトルとなった『希望荘』より、私は次の『砂男』に興味を持ったし、面白いと感じた。杉村探偵の履歴に関わることであったが、一度山梨県北部で働いた経験があった。その街での顔なじみである蕎麦店の夫婦が突然離婚して、店も閉店してしまった。杉村はその陰に潜む事件に巻き込まれてしまった。探偵になる契機となったというべきか。

 この後の『二重身』も実にミステリー・ファンには応えられない仕掛けが随所にある。いずれも充実した内容であるが、おそらく一気に書き上げたような気がする。ミステリーの粋が湧き出して、それを書き留めたという印象を持った。この杉村探偵シリーズは数冊あるらしい。是非、読んでみようと思う。

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紙の本

希望荘

2018/12/23 09:33

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ごんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

杉村三郎探偵の目を通じて人とのかかわりが推理されてゆき、人の内面にある葛藤などが垣間見れるところが他の推理小説と違い宮部みゆきの凄いところだと思いました。他の作品も読んでみようと思います。

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紙の本

現代を深く切り取る、宮部みゆきの真骨頂。

2023/05/30 10:40

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:mitu - この投稿者のレビュー一覧を見る

離婚して独り身となった杉村三郎は、紆余曲折を経て探偵事務所を始める。

新たな人生を歩み始めた三郎の短編連作集。

死んだはずのお婆さんが目撃される。幽霊なのか? はたまた何か事情があるのか? 三郎が丹念に事実を辿って行く中見つかることとはーー「聖域」。

「昔、人を殺したことがある」そう告白して死んでいった父。苦労を重ねて来た父。そん
なことがあったとは信じ難い息子からの依頼ーー「希望荘」。

離婚後、山梨の実家に帰っていた三郎。探偵事務所を開設するきっかけになったエピソードーー「砂男」。

東日本大震災から二ヶ月。三郎が借りていた築四十三年の事務所兼自宅は使い物にならなくなってしまう。
新しく間借りした狭い事務所に、全身黒ずくめの少女がやって来る。「希望荘」の依頼人の息子の友達の友達だという。
母の交際相手が震災の直前から東北に旅に出てしまい、行方不明なのだとーー「二重身」。

ところどころに描かれる三郎と、小学四年生になった娘・桃子との交流が切ない。

「娘とつないだ手を離すとき、私はいつも、自分のなかで何かが剥がれるのを感じる。それはたぶん、傷がふさがってできたかさぶただろう。そしてまた少し血が流れる」

現代を深く切り取る、宮部みゆきの真骨頂。

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紙の本

中編でもジンワリと毒を描く

2022/11/24 09:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:lucky077 - この投稿者のレビュー一覧を見る

杉村三郎シリーズの第4弾で、中編集が4つです。
実家に戻った杉村さんのその後を描いています。東京に戻り事務所を開くのですが、その課程でいろいろな人との結びつきがあります。起きた出来事(事件)の時間軸を順不同に描いており、これは結びつきのわかりやすさを重視しているためです。
中編でも毒の内容、描き方は流石宮部みゆきという印象で、各物語に引き込まれました。杉村さんは出会う人に恵まれており、それがどこから来るのかを、もっと知りたくなりました。

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紙の本

さすが

2021/06/29 19:15

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:こやまん - この投稿者のレビュー一覧を見る

好きなシリーズです
違和感なく引き込まれていくのは、宮部みゆきならではの実力でしょう
この杉村さんのシリーズはどの作品もすばらしいです

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紙の本

「杉村三郎シリーズ」の新境地

2021/03/02 23:46

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る

『希望荘』は、「杉村三郎シリーズ」では、ちょっと異色の連作短編集。
そして、前作『ペテロの葬列』の最後の最後にいろいろあって、家庭も仕事も失ったそのあとのお話しというのもあるからだろうか?前作までの、魅了されながらも後味が悪いラストからくるもやもやした読後感が、本作から、主人公杉村三郎の落ち着いたキャラクターの魅力で払しょくされるイメージになっている。
日常の中に潜んでそうなささやかな悪意が呼ぶ事件…という立て付けも、杉村が傍観者のようにいて淡々解き明かされるその道筋も、前作までと共通。だけど、いずれも、ささやかながらも先への希望をまとっているエンディングなのが、ちょっと前作までと違うところ。そのちょっとが、このシリーズをたぶん初めて、心の底から好きだなと思った理由になっています。今後も、ぜひ淡々と杉村三郎を泳がせていただきたいなぁと強く。

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紙の本

シリーズモノ

2020/12/05 17:28

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ありすばぁ - この投稿者のレビュー一覧を見る

ドラマにもなったけど、宮部先生の作品はキャラクターがしっかりわかりやすくて、時間が経っても すぐに前々の作品世界に戻れますね。

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紙の本

杉村探偵誕生

2019/06/17 12:22

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る

宮部みゆきの『希望荘』は、杉村三郎シリーズの4冊目にして、中短篇集。
私立探偵杉村三郎のデビューです。
『誰か』『名もなき毒』『ペテロの葬列』という長篇3作は、杉村探偵誕生までのプレリュードだったんですね。
これまでも、しんどくてつらい話ばかりだったけど、この本でもやはり、人間の暗部がしっかり描き出されます。
でも、それを解き明かしていく杉村三郎とその周囲の人々が明るく良心的なので救われます。

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紙の本

自分の世界へ

2019/05/31 12:19

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ねむこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

と言っても、結婚を機に辞めさせられた仕事に戻る訳ではなく、巻き込まれ型の事件解決から、能動型へ変わっただけ。
少し自由になった気分?
でも、世の中には相変わらず「毒」があふれている。

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紙の本

探偵事務所を開設

2019/03/23 09:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る

杉村三郎シリーズ第4弾。
 4編の短編で構成。遂に杉村が探偵事務所を開設し、亡くなった老女の消息、亡父親が告白した殺人の真相、浮気失踪した男の真実、東日本大震災に巻き込まれた男の行方といった調査を請け負い、どの話も意外な真相に行き着きます。前作までの裕福すぎる家庭の呪縛から解放され、天職とも言える探偵業を始めた杉村の活躍の方が、前作までよりも面白いと感じました。
 また、あの「睡蓮」のマスターである水田大造が引き続き登場することや、杉村の新たなボスやトニーといった新キャラクターが気に入りました。次巻も期待大です。

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紙の本

シリーズ中初めての中編4話からなる連作集

2018/11/30 19:17

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る

以前の三作とは異なり本作は四編の中編からなる連作集です。
単行本として2年前に出版されていて読みたかったのですが、文庫化されるのを首を長くして待っていました。
また、今回の文庫版の初版には特別付録としてB4番の杉村三郎シリーズガイドが付いておりファンとしてはとても嬉しかったです。

本作では私立探偵として生きていくことに決めた杉村の探偵事務所開業の前後の物語り4編が描かれています。
解説にも書いていますが確かに物語の主人公が職業として探偵となっていく姿を書いた作品というのは珍しいかもしれません。
そう言えば確かに推理小説に登場する探偵は初めから探偵として存在している、探偵が職業というよりもそれこそ人格の一部のような扱いの人物ばかりかも。
そのあたりだけでも本作はとても面白い読み物でした。

4編ともに宮部さんらしい踏み込んだその時その時のこの日本の世相に対する観察が示されており、読んでいて身につまされるものがありますが、今回は表題作である「希望荘」を読んでいてそのラストでの杉村と依頼人のやりとりに胸がつまるような気持ちになりました。
これは多分に私自身が歳をとったこと、そして気にしないようにしていますが自分の現状に対する諸々の感情が揺さぶられたせいだろうと思っています。

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2019/01/23 17:42

投稿元:ブクログ

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2019/01/23 18:43

投稿元:ブクログ

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2019/09/22 03:13

投稿元:ブクログ

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