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ぼくは勉強ができない 改版 みんなのレビュー

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みんなのレビュー1,199件

みんなの評価4.2

評価内訳

1,199 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

発展途上であることを知っている魅力的な主人公

2010/01/18 22:26

10人中、10人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る


 男子高校生・時田秀美は自分が勉強ができないということを知っている。だが、ショット・バーで働く年上の桃子さんとは男女の仲だ。シングルマザーの母、理解のある祖父との三人暮らしの日々は、父親のいない家の子という世間の目にさらされている。これは窮屈を感じながらもたくましく生きる秀美の日々を描いた青春小説。

 世間と折り合いをつけながら賢(さか)しらに生きるような奴らをねめつける秀美くんのことを、私は二つの著名な小説の主人公と引き比べていました。
 ひとつは漱石の「坊っちゃん」。もうひとつはサリンジャーの「The Catcher in the Rye」です。
 前者は東京からやってきた坊っちゃんが四国・松山とおぼしき土地の因習や権威に生卵をぶつける話。
 後者はホールデン少年が大人たちの姿に偽善をかぎとって精神を崩壊させていく話です。
 「ぼくは勉強が…」の秀美も「世間の定義をぶち壊す」ことを常に考えて生きている少年です。

 しかし、坊っちゃんやホールデンと秀美との間には決定的な違いがあると思うのです。
 前の二人は若くして自らの価値観を既に立ち上げている存在です。一方秀美くんは、世間の胡散臭さを感じているものの、それを代替えするだけの確固たる価値観を持つには至っていません。そしてまたそんな自分の欠けた部分を自覚していて、日々明るく苦悶するという、なんとも魅力的な人物として描かれているのです。

 だからこそ彼の論は正論ではないし、正論ではないことを彼自身も知っています。
 彼は独りよがりではないし、独りよがりにはなりたくない。まさしく発展途上であり、発展途上であることを知っているというある種謙虚な存在として描かれます。

 人はだれしも死ぬまで発展途上。だから作者自身が言うように、これは高校生が読むだけではもったいない。大人をも十分魅了する小説としてぜひ多くの読者にお薦めしたい小説です。

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紙の本

大切なことを教えてくれる本

2010/10/26 23:11

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ジーナフウガ - この投稿者のレビュー一覧を見る

長らく読まず嫌いをして来た作家、山田詠美。なんだかおっかない印象があったからだ。
所が、あらゆる時代の日本文学の魅力的箇所を抜き出した一冊の本を読んで印象がガラリ変わった。

ポップで、ユーモアに溢れ、適度に毒気をも含んだ文章から
何とも例えようのないチャーミングさを感じたのだ。で、代表作を読んでみることにした。実に良かった。

主人公の時田秀美くんは、学校の勉強なんて出来ない。けれども、高校生活の中で、
いわゆる高校生らしい学生生活なんて、ほんの些細な物だったよなぁ、って自分の高校生時分を思い出す。

すると、当時には気づく事の出来なかった事柄の意味がありとあらゆる記憶の中から実感を伴って甦り出し、
作品世界にスイスイと入り込む事が出来たのだった。多分、作者山田詠美さんは、

思春期未明の学生よりも、思春期が明けて久しい僕ら大人に、
挑戦状の様な形でこの本を書き上げたのだと思う。所で、あなたの感性まだ大丈夫?って風に。

はっきり言って時田秀美くんは平均的な学生より遥かに経験値も高いし、独立心も旺盛な高校生だと思う。
だからと言って彼が完全に成熟した大人である訳がない。年相応の悩みや問題に直面したりもする。

真夜中に、年上の恋人桃子さんに逢いたくなり、連絡もせず出向いては散々な目にあったり。
突然の友人の自殺に、日々過ぎ去って行く時間が、如何に個人の頭上を不平等に流れていくか考えたり。

かと思えば世間が『女で一つで子どもを育てる親は苦労をするに決まっている』と
レッテルを貼りたがるのに猛然と反発心を抱いたりする。この反発する気持ちや視点

(例:『おまえはすごい人間だ。認めるよ。その成績の良さは尋常ではない。』<略>
『でも、おまえ、女にもてないだろ』)などは結局、大人になっても一向に成長しないし、

薄まらない、どころか胸の奥、確実な塊になって居座り続けている、僕の場合は。
全く厄介だけど凄い痛快だ。痛快ってのは痛みの向こう側へと乗り移れた感覚がするので

タフな感じがして好ましいのだ。読んでいて何度となくニヤニヤしてしまった、良いぞ時田秀美くん!!。
そう思いながら読み終わると、あとがきで山田詠美さんが実に素晴らしいことを述べておられていて

猛烈に感動した。長くなるがここに書き記して置きたいと思う。
『私の心は、ある時、高校生に戻る。あな時と同じように、自分のつたなさを嫌悪したり、

他愛のないことに感動したりする。そんな時、進歩のない自分に驚くと共に、
人には決して進歩しない領域があるものだと改めて思ったりする。』

『そこで気付くのだが、私はこの本で、決して進歩しない、そして、
進歩しなくても良い領域を書きたかったのだと思う。』

『大人になるとは、進歩することよりも、むしろ進歩させるべきでない領域を知ることだ。』
自分の大人力に自信のない人や、自分探しの旅から疲れて戻った人にこそ読んで欲しい名著です!!。

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紙の本

おとなでも、こどもでも読んでほしい

2006/09/07 16:03

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:nova - この投稿者のレビュー一覧を見る

16歳か17歳の夏に、この本と出会った。
もっと早くに出会っていたかった、とも思うけれど、
とにかく、この本はすてきな登場人物から発せられる
言葉に、自分もこんな思考の人間でありたい、と思わせられる。
年齢を経ると、前とは違った箇所になにかを感じたりする。
周りに推奨してまわり、あげてしまうこともあるため、
買いなおすことも多い作品。

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紙の本

僕は勉強ができない

2019/02/10 09:46

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:HaHa - この投稿者のレビュー一覧を見る

「片親だから〜」 「母親がああだから〜」 という偏見があり生きづらい世の中でも頑張っている主人公を見て僕も頑張ろうと思いました。

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紙の本

10代のうちに読みたい中の1冊

2015/08/28 20:18

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:夜メガネ - この投稿者のレビュー一覧を見る

高校生の時、この本から山田詠美作品を読み始めた。
(山田詠美作品は、私の中ではアウトロー部門にカテ)
色々読んだ中でもやはり最初のこの一冊がベストだった。
表紙が変わって、秀美くんにある程度固まったイメージがついてしまい残念。

一言確かに言えることは、「モテたかったら、この本だ!」。
冗談抜きです。 そのくらい、秀美くんに惹かれない女子はまずいない。
(ただし、読んでいる様子は見せないほうが、得策なのかもしれない。)

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紙の本

山田詠美の代表作

2002/07/20 18:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:優樹O - この投稿者のレビュー一覧を見る

 山田詠美の代表作。主人公秀美くんが学校や恋愛になやみ窮屈さを感じながら自分で道を切り開いていく高校生小説。山田詠美が中高生に人気があるのが良く分かる一冊です。ほろ苦さとぶっ飛んだ主人公をうけいれさせる文章力に脱帽。中高校生に恋愛・学校相談されたらまずは本書をすすめてください。

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紙の本

秀美のファンになるでしょう。

2002/06/01 23:20

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みっつ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 完全に主人公秀美のファンになってしまいました。
周りがどうであれ、自分の気持ちに素直にそして率直に
気がつき、そしてそのとおりに行動を起こしていく。
自分に正直であるのと同時に、他人に対しても同じように
率直でいろいろな部分がみえてしまうのだろう。
 秀美の家族への思いもかなりいい感じだ。
「過去はどんな内容にせよ、笑うことが出来るものよ。母親は、
いつも、そう言って、秀美を落ち着かせた。自分の現在は、常に
未来のためのものだ。彼はそう思った。」
こんな親子の関係は最高だと思う。ここぞというときに
さりげなく子供を支えられる母親、そして祖父。
そういう意味も含めてほんとに楽しく、読める本でした。

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紙の本

勉強ができなくとも…

2002/05/08 09:14

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:和音 - この投稿者のレビュー一覧を見る

主人公は高校生17才の時田秀美君。勉強はできないけれど、女の子にはもてて、年上の桃子さんという女性と恋愛中。父親がおらず、母と祖父との3人暮らし。そんな彼の生活を綴ったお話です。とても味のある母と祖父。秀美君の家庭での会話はとても面白く、彼を良く理解してくれている。けれど、彼は学校では、変わっている奴で通っている。彼の素直で一本気でそれでいて、大人の倫理に従わず、自分をしっかと持っている彼はとてもかっこいいと思いました。物事の捉え方も一通りでなく多方面から見る大事さという事を考えさせられたような感じがしました。秀美君と一緒に高校生活を送っているような感覚で読んでしまう本です。

収録作品…「ぼくは勉強ができない」・「あなたの高尚な悩み」・「雑音の順位」・「健全な精神」・ 「○をつけよ」・「時差ぼけ回復」・「賢者の皮むき」・「ぼくは勉強ができる」・「眠れる分度器」

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紙の本

いうことは一言しかない→「時田秀美かっこよすぎ!」

2002/03/25 14:20

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投稿者:朱鷺  - この投稿者のレビュー一覧を見る

 間違いなく青春小説の頂点に位置する作品です。
 奔放で魅力的な母親(彼女・仁子さんは氏の長編小説『A2Z』にも脇役として再登場します。必見。)とおおらかな祖父に愛情こめて育てられたカッコいい男の子・時田秀美。既成の価値観に縛られない、まさに青春している彼が備えているのは、女の子が「彼氏にしたーい」というカッコよさだけではないのです。おそらく、この本を読めば男の子も時田秀美のよさに触発される事間違いなし。勉強は出来ないけど、サッカー部(弱小だけど…)でバリバリ活躍して、大人の女・桃子さんという恋人がいて、「ぼくは誰にも語り得ない存在になりたい」とカッコいい大人になるために、日々思い悩む時田秀美。彼は、原田宗典氏が解説で書かれているように今までにないニュータイプのヒーローに間違いありません。
 いつか、時田秀美・大人版が読みたいなあと思うのですが、続編は出ないのでしょうか…?

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紙の本

本当のヒーロー像

2001/01/21 22:26

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:樹崎 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 時田秀美君は、勉強ができない。だが、女の子にはよくもてる、サッカー好きの高校生…。
 
 彼は、「世間の良識」にどっぷりとつかっている人達や、学校という枠組みに対して、どうしてもなじむことができません。日常の中で感じる、自分と社会とのギャップ。
 でも、摩擦に苦しみ、揺れ動きながらも、「僕は、僕である」という、最大の真実に正直に生きていこうとする姿は、とてもかっこよくて、清清しささえ感じます。
 
 読みながら、私は、高校生に戻っていました。あの頃の焦燥、感動、あまりの忙しさに、考えることを投げだした日々も…。

 この小説は、詠美さんからの痛快なメッセージです。
 社会秩序や通念の道徳が、必ずしも、正しいとは限りません。そうした基準にしばられることなく、自分で決断できる自由を持つ人間…それが、現代における、本当のヒーローなのですね。

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紙の本

素直な気持ちになりたければ、コレ

2001/01/16 00:00

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投稿者:読ん太 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 サッカー好きで、ショット・バーで働く大人の女と熱愛中の高校生である秀美。勉強はできないけれど、感受性が強く、ものの道理に真正面から向かっていく。結局のところ、頭が良くてカッコイイ奴だ。
 派手好きで明るく、男に惚れやすい母と、秀美の良き相談相手の祖父との3人暮らし。「母子家庭だから真っ直ぐに育たない。ぐれる」などという通説を何の疑問も持たずに受け入れている大人(先生)に対して、秀美独自の持論で対抗する。結果はいつも大人を激怒させることになるのだが。

 夜道を急ぎ足で帰る途中、家々からもれる灯かりを見て「和気あいあいとした家族団欒の風景」を思い描くことがあるかもしれない。だが、実際、その家々の中までのぞいてみると、外にもれる暖かい灯かりとは裏腹に、大喧嘩の真っ最中であったり、はたまた、家族全員集合の食事中ではあるがだれ一人口を開かず、ただ一点(テレビ)に目をやりもくもくと口を動かす風景であったりする場合もあるだろう。
 幸せの条件なんてどこにもないのだ。

 高校生の秀美や、その友達に色々な事を思い出させてもらい、また教えてもらった。私は人を「決めつけ」で見てはいないだろか?また、自分のことを「決めつけ」で見る人に対して、従順過ぎやしないか?

 自分を素直な気持ちにさせてくれて、ちょっぴり幸せ度をアップさせてくる、そんな1冊だった。

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紙の本

受験生にコーヒー・ブレークとして本書を…、甘いか、

2007/01/09 12:25

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:栗山光司 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 ここに登場する高校生時田秀美君は、あまりにも恰好良すぎる。勉強ができないからと言って、アホだとは限らない、むしろ、勉強ができるんだけれどアホな輩は沢山いる。でも同じ高校生でも四方田犬彦の『ハイスクール1968』(新潮社)に登場する高校生達は勉強もできるけれど、アホではない、勿論、格好悪いヤツもいるけれど、処世に長けた優等生ぶりを発揮している。それは東京教育大学農学部附属駒場高等学校という超有名校という舞台だと言う特殊だけでなく、1968年という時代性もあるでしょう。
 でも、山田詠美の本書の舞台は多分、1970年後半から80年初めが時代背景にあると思う。1959年生の作者自身が小学校に通い始めたのが、1968年以降位でしょう。それ以前と、それ以降は教育現場はがらりと変わったのではないか、その70年、80年、バブルの夢体験が刷り込まれて、とにかく富をかき集めなければ幸せはない、経済成長だけが人びとの幸せを呼び込む。
 そんな価値観がバブル崩壊しても人びとに共有され、学校現場でも受験科目に対応したテストの点だけの競争原理が教育指針として打ち立てられる。悩んだり、戸惑ったり、ぐるぐると同じところを行ったり来たりすることは負け犬に一歩近づく。世の中に、疑念を差し挟んで批評する躊躇は、一歩の遅れを取ってしまう。そんな迂回は許されない。「青春」なんて甘っちょろいことを言っちゃあおしまいよ、ってことになるのでしょう。
 でも、何のために生きる?、お金のタメ、愛のタメという臭い問いを立てると、臭くともやっぱし愛のタメと言うのがマットウな感性でしょう。中には「夢実現」のタメという至極マットウな答えもあるでしょう。でも、その夢の中身がない、お金がそこそこあるんだけれど、小遣いをもらえて不自由がないんだけれど、愛のカケラはない(異性にもてない)。そんな空虚を埋めるためにとにかく「夢実現」と言ってみる。そのような寒々とした青春を一笑に付すモテモテ男の秀実君なのです。
 おじいちゃんと同居の母子家庭で母親は編集者という仕事をこなしながら、お洒落で恋多い女。じいちゃんも助平爺。と言っても息子の秀実もショットバーでアルバイトをしながら、ちゃっかりと女店主の桃子さんと性と愛の手ほどきを受けている。学校ではサッカーをやっており顧問の先生にも愛されている。桃子もじいちゃんもここぞと言うときは的確なアドバイスを秀実君にする。全くカッコウのいい家族なのです。あまりにも格好良すぎる小説なので、何かイヤミを言いたくなるのですが、そんな粗探しは徒労だと思う。素直に本書を味合いたい。
 僕の好きなエピソードに秀実君が小学校の頃、教頭の白井先生との「生きているのと、死んでいるのって、どう違うのですか?」っていう問答がある。教頭はワイシャツの袖を捲り上て腕を出す。秀美は白井の腕に噛みつく。血が滲む。「どうだ、時田、先生の血は?」/「あったかくって、ぬるぬるします。変な味がする」/「それが生きていることだと」
本書の主調音は身体性だと思う。結局、「身体」を拠所にするしかないのではないか、そこから倫理が立ち上がると作者は言いたげだ。
「生きている人間の血には、味がある。おまけに、あったかい」/「じゃ、死ぬと味がなくなっちゃうんですか?」/「そうだよ。冷たくて、味のないのが死んだ人の血だ」/へえっと、驚きの声が上がった。/「だからな、死にたくなければ、冷たくって味のない奴になるな。いつも、生きている血を体に流しておけ」
歩行と記憶

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紙の本

自然体を装う

2023/04/18 09:01

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る

しっかりとした自我を持っている、そしてその自我を客観視している or 客観視していると信じている主人公の造型が非常に魅力的である。もっと若い頃にこの作品を読んでいたら、感銘の受け方もよりいっそう深かったのだろうなと思う。
ただし、番外編の分度器の章は余分だと思う。語り口も本編とは全く違うし読後感も良くない。

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紙の本

高校時代っておもしろい

2022/08/07 19:46

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:わかめ - この投稿者のレビュー一覧を見る

子供達が、何を感じ考えているか、大人に真剣に意見を述べていることに気づかせてくれた。自分も子供時代があったのに、このことを忘れて価値観を押しつけていたことを反省した。でも、読み進めると楽しくなるストーリーである。

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紙の本

イイオトコの卵

2002/07/22 22:00

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ごまた - この投稿者のレビュー一覧を見る

主人公の秀美君は17歳の高校生。勉強は出来ないけれど、女性には良くモテる。
母親と祖父は秀美君の良き理解者で、勉強よりも大切なものがあると、教えてきた。
秀美君がモテモテなのは母親の教育の賜物。母親は、素敵な男性になるように、
秀美君を育ててきた。秀美君はショットバーで働く年上の桃子さんと恋愛中。
桃子さんもとても魅力的な女性だ。学校は居心地が悪くて嫌いな秀美君のちょっと
変わった高校生活の物語。秀美君、本当にかなり魅力的で、勉強できてモテないヤツよりも
モテる方がいいや、と言う価値観にそうだそうだと頷いてしまう。

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