書店員おすすめミステリー小説15選
ページをめくるたびに回収されていく伏線に一度読み始めるとワクワク・ドキドキが止まらないミステリー作品。定義は様々ですが、なんらかの事件あるいは謎を解決していくというもので、探偵小説、サスペンス、ホラーなどが上げられます。ここでは多様なミステリー小説の中から、初心者向け、どんでん返し系、作家別などの括りで集められた本を、ブックツリーでご紹介します。初めてhontoをご利用する方に特別クーポンをご用意!ページの下部から無料で獲得できます。
初心者向けミステリー小説
ミステリーに興味はあっても、読んだことのないジャンルは何から読めばいいのかわからない、難しそう…と思いがち。この項目ではそんな初心者にもオススメできるミステリー小説を集めたブックツリーをご紹介します。
ミステリーの世界にようこそ!初めてでもスッと読める推理小説
「トリックが難しくて理解できなそう」という理由からミステリー小説に興味があっても、手に取るのをためらっている方は多いと聞きます。そこで、そんな初心者の方にオススメのミステリーを紹介します。ライトな謎解きものから人間ドラマが見どころのものまで、ミステリー小説の入り口となる本を探している方は、ぜひ参考にしてみてください。
東野 圭吾 (著) 税込858円
物理学者の主人公が、次々と難事件を解決していく痛快ミステリー小説です。推理要素はもちろんのこと、登場人物のキャラクターが立っていることが、このシリーズの特徴です。特に本書では、偶然出会った少年と主人公のやり取りが秀逸。トリックも理解しやすく明快で、すっきりとした読後感は初めてのミステリー小説にぴったりです。
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湊 かなえ (著) 税込681円
娘を級友に殺害された教師の復讐劇を描いたミステリー。事件に関連する人物たちが代わる代わる独白する、というスタイルで書かれています。犯人捜しを楽しむというよりも、「正しさとは何なのか?」という倫理的な問いかけが重要なテーマになっています。推理ものは初挑戦という方でも、自分なりに考えながら読み進めることができる一冊です。
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東川篤哉 (著) 税込814円
ミステリー初心者も気軽に楽しめる、コメディタッチの一冊です。根っからのお嬢様と執事のテンポのよい掛け合いに、すらすらと読み進めることができるでしょう。トリックも難解なものではないので、主人公たちと一緒に推理している感覚で読み進められます。お嬢様なのに刑事、執事なのに毒舌など、個性的なキャラクターがたくさん登場します。
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はじめてでも怖くない、疲れない!殺伐としていない、ゆるめのミステリー小説
人がたくさん死んだり、登場人物をひたすら疑ってみたり、ピリピリした雰囲気はちょっと苦手。読んでみたいけれど、理屈ばっかりで難しそう・・・。小説は読むけれど、ミステリーは読んだことがない、そんな方にぴったりの、気軽に手に取れて読みやすい、ゆるめのミステリーを紹介します。
蘇部健一 (著) 税込785円
モテない保険調査員の小野由一、後輩社員で常にえづいている巨漢の早乙女、推理作家の古藤が、事件を全然解決しない、「おバカ・トリック」が炸裂する短編集。「論理的な」というミステリーに抱いていたイメージが崩壊すること間違いなし。くだらなくて思わず脱力してしまうような話のみが収録されています。
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滝田務雄 (著) 税込704円
わさびの盗難やコンビニでの立てこもり。殺人事件が起こらないようなのどかな田舎だって、難事件は発生します。最強の嫁にしてやられている黒川鈴木巡査部長が、無能な白石と真面目な赤木という2人の部下と一緒に、さっそうと事件を解決します。キャラクター同士のやり取りと、意外にしっかりしているトリックが楽しい一冊です。
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倉知淳 (著) 税込785円
なぜか毎朝ベランダに置かれている水入りペットボトルに、交通事故現場に集まってくる無線タクシー。奇妙だけれど事件とはいえないほどの小事件を、年齢不詳の童顔探偵・猫丸先輩が、のらりくらりと考えます。猫丸先輩の推理が、タイトル通り「空論」であって完全に事実が判明するわけではないために、少し不思議な読後感が味わえます。
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ミステリー入門に読みたい。「肩が凝らない」けれど秀逸な短編集
ちりばめられた伏線、複雑な謎解きなど、ミステリー小説は話の情報量が多くなりがちです。そのため「ミステリーは肩が凝りそうだから」と、ジャンル自体に拒否反応を示す方も、なかにはいるでしょう。しかし、短くて肩の凝らない秀逸なミステリーも存在します。そこでミステリー初心者にオススメする「肩が凝らない」珠玉の短編集を紹介します。
乙一 税込484円
聞いた人が眉をひそめるような、悲惨なエピソードを求めている高校生の男女。そんな残酷な彼らの周りでは異常な事件がたびたび起き・・・。収録されている3編は、どれも膝を打つような結末が用意されています。話はグロテスクですが、終始、端正で淡々とした文体で綴られているため、さらりと読むことができます。
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ジェフリー・ディーヴァー,池田真紀子 税込1,045円
「スーパーモデルのストーカー撃退法」「詐欺師と未亡人のだまし合い」「陰気な少年の復讐譚」などなど、16編が詰まった短編集。どの短編もスピーディーに展開し、最後にはどんでん返しが用意されています。ミステリーの楽しさを知ることのできる一冊です。
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折原一 (著) 税込586円
詐欺、放火、交換殺人などなど。日常の陰に潜む犯罪をミステリー仕立てに描く本書は、オーソドックスな題材を巧みな構成で描いた短編集です。収録作には、小説ならではの仕掛けが施されているものが多く、文字媒体の醍醐味とミステリーを読んだ後の爽快感を味わえます。
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ミステリー作家を開拓したい人へ。作者の作風がよくわかる短編ミステリー
ミステリー小説を読んでみたい、もっと別の作者の小説を読みたい。けれど、話題作とか人気作家の名前はわかるのだけれど、どれから手をつけたらいいかわからない・・・。そんな方にオススメしたい本を集めました。作者の作風がわかりやすくて楽しめる短編ミステリー。気軽に読めて、また別の物語も読んでみたくなるものばかりです。
東野 圭吾 (著) 税込759円
幅広い専門知識を駆使して緻密に構築された世界を、その方面にうとい人にもわかりやすいように描き、楽しませてくれる東野圭吾の代表作。小説家になる以前は工学的な分野にも携わっていたという著者の知識が多分に活かされた小説です。物理学者・湯川に友人の刑事・草薙が相談する、という形で進む理系短編連作ミステリーです。
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宮部 みゆき (著) 税込660円
表題作を含めた短編5作が収録された短編集。お隣の騒音をなんとかするべく、犬の誘拐をくわだてる家族や、父親の愛人を名乗り、赤ん坊を連れて家に訪ねてくる女性など、やむにやまれぬ事情をもつ人物が多く登場します。そんな人物たちの描写と、思わず笑みがこぼれる読後感が魅力の、宮部みゆきらしい温かい一冊です。
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東川 篤哉 (著) 税込693円
刑事と魔法使いのコンビが探偵役という短編連作。犯人が冒頭で犯罪をし、そこに探偵役が推理を駆使して真相にいきつく。いわゆる倒叙もののミステリーですが、魔法で刑事たちがまず犯人を知り、そこに至る過程を推理で埋めるというまさかの展開をはじめます。推理はしっかりしつつも、東川篤哉のユーモアが随所で光る笑えるお話です。
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最初に読むならこれ!初めての英国ミステリーとしてぴったりな古典的傑作
米国人のエドガー・アラン・ポーによって生み出されたミステリー小説は、英国で大きく発展しました。そして、1920年代には本格ミステリーの黄金時代を迎えます。複雑な謎、知的な名探偵による論理的推理が、英国ミステリーの魅力です。気になるけど何から読んだらいいのか迷っている方に、傑作として名高い英国ミステリーを紹介します。
アーサー・コナン・ドイル (著),小林 司 (訳),東山 あかね (訳) 税込1,210円
シャーロック・ホームズを初めて読むとき、どの話から入ればいいのか迷ってしまうと思いますが、一番のオススメはやはり最初の短編集です。特に巻頭の「ボヘミアの醜聞」は、ホームズファンの間で最も人気の高い短編の一つ。河手文庫版はイラストも多数掲載されているので、シリーズの世界観になじむ手助けにもなることでしょう。
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アガサ・クリスティー (著),青木久惠 (訳) 税込1,034円
「ミステリーの女王」とよばれるアガサ・クリスティーの代表作です。10人が孤島に呼び集められるのですが、1人、また1人と殺されていきます。この手のミステリーは今では王道になっていますが、今読んでも本書のトリックは斬新で、そこが不朽の名作と言われるゆえん。文章も読みやすいので、ミステリー初心者にはぴったりな一冊です。
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アントニイ・バークリー (著),高橋泰邦 (訳) 税込880円
未解決の毒殺事件を犯罪研究会の6名がそれぞれ独自に調査して、6通りの推理を展開します。そのどれもがユニークで、一冊で6通りの推理が楽しめる複数探偵ものの傑作です。登場人物もミステリーにしては少ないので、カタカナの登場人物の名前が覚えられないという方にもオススメのミステリー小説です。
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どんでん返し系ミステリー小説
ミステリー小説の中でも定番、且つ人気が高いのがどんでん返しのある作品。気持ちの良いものから影を落とすものまで様々ですが、読み応えがあります。予想外の展開を楽しみたい方はこちら!
どんでん返しがミステリーの極み!結末に思わずゾクっとくる傑作本
ミステリーの中でも、特に「巧妙な叙述トリックで読者をだまして、ストーリーの前提が大きく崩れるようなどんでん返しがある」作品が好きな人にオススメです。ハラハラ!ドキドキ!先が気になって仕方ないです。そして最後の展開に、あっと驚いて全身がゾクっとしますよ!
歌野晶午 (著) 税込825円
昔、少しだけ探偵事務所にいた主人公が、後輩からある女性の相談に乗ってほしいと頼まれる。主人公は、ひき逃げにあった彼女の身内が保険金詐欺に巻き込まれた証拠をつかむために奔走することになるが・・・。
読了後に「見事に騙された!!」と思わず叫んでしまう叙述ミステリー。終盤のたたみかける展開が予想外すぎます!
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浦賀和宏 (著) 税込825円
横浜が舞台の多重人格のサイコ・ミステリーです。駅の前に立っている女性の正体は一体?恋人を殺したのは誰?が気になって、「存在しない」彼女が誰なのかを推理しながら読み進みます。登場人物の女性たちの関係性が、ラストであっという間に引っくり返るのには、舌を巻くこと必至です!
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綾辻行人 税込748円
主人公は新学期が始まった後に入学します。生きているのか?死者なのか?クラスメイトには見えていないらしい、眼帯をした少女の存在。入学後、生徒たちに次々と死が降りかかっていきます。死人が出ることを「呪い」ではなく「自然現象」のようにとらえる世界観が、不気味かつ新鮮です。先が気になって仕方がない一冊。
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一文の衝撃!最後に物語が180度ひっくり返る驚愕のミステリー小説!
すぐれた構成に、作者のたくらみ、ときに後頭部を殴られたような衝撃を受けるような一文・・・。ミステリー小説の中には、終盤のたった一文で物語の意味をがらりと変えてしまう作品があります。気持ちよくだまされたい方には、そんなミステリー小説がオススメです。終盤の一文で世界が変わる快感を味わえる傑作です。!?
乾くるみ 税込693円
語り部の「僕」はマユと出会い、やがて恋に落ちます。物語は大学生というモラトリアムの時期から社会人にかけて描かれる若者の恋物語・・・と見せかけて、終盤の一文で傑作ミステリーに変貌します。読み返すと、作者のたくらみに思わず感嘆のため息がもれてしまうことでしょう。
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綾辻行人 税込946円
建築士中村青司が建てた奇怪な館。そこで起きる事件を描く館シリーズの第三作目です。迷路のような館に集められた若手作家たち。次々と起きる殺人事件。本書は「一文の仕掛け」がいくつもほどこされていて、終盤で何度も物語がひっくり返ります。一作で世界が変わる瞬間を何度も味わえます。
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我孫子武丸 税込649円
街で起きる連続猟奇殺人事件。本書ではそれを「犯人」「元刑事」「犯人の身内」という三つの視点から描いていきます。「犯人」の視点が描かれているため犯人は序盤から明らかです。しかし、ただのサイコサスペンスでは終わりません。一文で物語をひっくり返された後、あまりの衝撃に再読したくなること間違いなしです!
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どんでん返しがやみつきに!?「叙述トリック」が効いている傑作ミステリー
ミステリーのトリックと聞いて多くの人は、「アリバイトリック」や「密室トリック」を思い浮かべるでしょう。しかし、今回ご紹介する本で使われているのは「叙述トリック」というもの。一部の情報を意図的に伏せたり、仕掛けを施したりして、読者のミスリードを誘うトリックです。その驚きを楽しめるか、腹を立てるかはあなたしだい!?
早坂吝 税込902円
孤島で起こった殺人事件、その犯人はいったい・・・?トリックも伏線もしっかり張られていますが、解決編で世界観がひっくり返ります。読み終わって大笑いするか憤慨するかは読み手しだい、と話題になったミステリーです。あなたにはこの作品タイトルの謎が解けるでしょうか?
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綾辻行人 税込946円
1987年に刊行され名作として読み継がれている、叙述トリック初心者にオススメの一冊。「孤島で順番に学生が殺された。さあ、犯人は誰だ?」というシンプルなストーリーです。犯人を推理しながら読み進めてください。あるページをめくった瞬間、あなたはびっくりすることでしょう。綾辻行人「館シリーズ」の第一作目です。
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穂積 税込472円
著者のデビュー作ながら大きな話題を呼んだ短編集。コミックに「叙述トリック」という言葉を当てはめていいのかどうかわかりませんが、どの短編にもいい意味で読者の想像を裏切る「オチ」が用意されています。表題作にもなっている作品のミスリードが特に秀逸で、アッと驚きとともにウルッとくること間違いなしです。
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休日に一気に読みたい!ラスト一行まで気が抜けない、どんでん返しがある小説
小説だからこそ可能な叙述トリックを駆使した、ラストに大どんでん返しのある小説を集めました。読み終わった後は、どこに伏線が張られていたのかを確認しながら、もう一度読み直すのもオススメです。読みはじめると最後まで気になって仕方がないため、「今日は1日読書をするぞ!」という休日に、一気読みするのが最適です。
道尾秀介 (著) 税込825円
同級生S君の家を訪ねた主人公・ミチオは、彼の死体を発見してしまいます。ですが、その後S君の死体は行方不明に・・・。ミチオはS君の死体を探しはじめます。物語が進むにつれて感じはじめる、不思議さと不気味さ。ラストにそれらすべての疑問が解けるとともに、それまでのストーリーがまったく違うものと化します。
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伊坂幸太郎 (著) 税込713円
本屋を強盗する青年たちの物語、そしてカップルがペット惨殺事件の犯人を追う物語。この、一見どうつながるかわからない二つの物語が徐々にリンクしていき、最後には衝撃のどんでん返しが!大胆なトリックを秘めたミステリーでありながら、繊細な青春小説でもあり、最初から最後までページをめくる手が止まりません。
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アガサ・クリスティー (著),羽田詩津子 (訳) 税込1,056円
何者かに殺害されたアクロイド氏。名探偵・ポアロが事件の第一発見者である医師とコンビを組み、事件を解決へと進めます。冒頭からはじまっていた大胆なトリックが最後に明かされ、衝撃のどんでん返しとなります。こんな仕掛けはあまりにもアンフェアであると、世間に大論争を巻き起こした叙述トリックの草分け的存在です。
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作家別ミステリー小説
有名作家の隠れた名作や、あの話題作を生んだ作家の他の作品などもご紹介!日本のミステリー作家を一人ずつピックアップしたブックツリーを集めました。それぞれの作家の特性から自分の好きなジャンルの傾向を探ってみるのも面白いかもしれません。
体感したことのない伏線回収の高揚感!初めての伊坂幸太郎ミステリー
「文学の香りがするミステリー小説家」とも呼ばれることもある伊坂幸太郎ですが、彼の小説の特徴は巧みな伏線の描き方にあります。とても細かいところにまで仕掛けが張りめぐらされていて、そのすべてが回収されたときの感動と高揚感は体験した誰もがハマってしまうことでしょう。そんな伊坂幸太郎ビギナーにオススメの小説を紹介します。
伊坂幸太郎 (著) 税込726円
初めて伊坂幸太郎のミステリーを手に取る方にオススメの一冊です。5つの短編で構成された本なのですが、この短編がそれぞれからみ合っていて、最後には一つの大きな物語が見えてきます。各短編はそれぞれが一つの物語として成り立っているので気軽に読むこともでき、すべての物語がつながったときの爽快感は病みつきになるはずです。
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伊坂幸太郎 (著) 税込825円
まさに「文学の香りがする」伊坂幸太郎らしさが出たミステリー小説です。『春が二階から落ちてきた』という書き出しで始まり、兄弟を中心にした家族愛が描かれます。主人公の弟「春」の活躍がカギとなっていて、人間ドラマを描いているようで、実はさまざまな伏線が後半になるにつれて明らかになります。清々しい読後感を味わえる物語です。
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伊坂幸太郎 (著) 税込1,760円
首相暗殺の犯人に仕立て上げられてしまった男「青柳」の逃亡劇を描いた長編です。小さな謎から大きな謎まで、謎解きに継ぐ謎解きで、一つの疑問が解けたと思ったらすぐさま新しい疑問が出てきます。長編といえどもつねに新しい展開が起こるので飽きることなく、ページをめくる手が止まらなくなる伊坂幸太郎の代表作の一つです。
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趣向を凝らしたトリックにだまされる!ミステリー作家・歌野晶午の隠れた名作
ミステリー作家・歌野晶午の小説は、アッと驚くトリックや伏線を張りめぐらした緻密なストーリーを楽しめます。作家デビューから長きにわたり活躍を続ける著者の作品のなかには、受賞歴があるものの他にも数々の隠れた名作が存在します。そんな歌野晶午の巧みなストーリー、トリックを堪能できる小説を紹介します。
歌野 晶午 (著) 税込748円
どこにでもある「家」をテーマに描かれる5つの物語を楽しめる短編集です。人形の魅力に取りつかれた男とその屋敷で遊ぶ子どもたちを描いた「人形の家で」、常に視線を感じる怪しい家を描いた「転居先不明」など、日常に欠かせない「家」を見事にミステリーの舞台に仕立てています。それぞれの物語の伏線、トリックにも注目です。
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歌野晶午 (著) 税込1,650円
昭和のミステリー作家・江戸川乱歩の世界を、歌野晶午が現代に置き換え、新たに描き直した短編小説です。江戸川乱歩の世界観やキャラクターたちの性格はそのままに、物語に新たなオチやアレンジが加えられています。元となった乱歩作品もしっかり説明されるので、乱歩の小説を知らない方も世界観にどっぷり浸れます。
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歌野 晶午 (著) 税込880円
インターネットチャットで5人の登場人物が、殺人トリックの推理大会を行います。クイズのように問題が出題されていくので、読者もゲーム感覚で謎解きに参加できます。5人の登場人物の関係性、実際に行われる殺人など、読み進めていくうちに、謎解きだけでなく一つひとつパズルのピースがハマる快感を味わえます。
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ミステリーの名手による濃厚な悲劇に酔いしれる、夏樹静子の描く家族の姿
昭和の女流ミステリーは、夏樹静子によって大きく開花しました。夏樹静子の持ち味は、緻密に計算されつくしたトリックと心理描写の細やかさです。特に家族の悲劇を描くとき、濃厚な心理描写がプロットに陰影を添え、読み終わった後に深い余韻が残ります。複雑に入り組んだ人間関係を読み解きながら、家族の愛情が生み出す悲劇を味わいましょう。
夏樹 静子 税込502円
主人公は、大手スーパーの支店を統括する立場です。学歴のない主人公は、妻とともに息子の大学受験にすべてをかけていますが、息子は加熱する受験戦争に疲れてきました。そんなときスーパーの冷凍庫で、ある店長が凍死します。社内の学閥がからむ殺人事件とともに、受験のために崩壊の危機にひんした家族の悲劇が描かれています。
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夏樹 静子 税込692円
新雪に閉じ込められた別荘で、製薬会社の会長が殺されます。別荘にいた一族は、犯人だと告白した姪を守るために、警察が来る前に偽装工作をはじめます。一族が結託した偽装工作は、成功するのか?技巧を凝らしたプロットが二転三転し、ラスト近く、閉塞した場所で家族が心理的に追い詰められていくシーンは圧巻です。
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夏樹 静子 税込506円
かつて、一度だけ夫の友人と浮気をした人妻の厚子は、秘密を夫に隠しきれていると信じていました。しかし浮気から1年後に、相手は路上で殺され、同時に夫の行きつけのバーの女性も殺されます。疑わしい点が多すぎる夫は、本当に犯人なのか。疑いつつも、警察から夫をかばおうとする厚子。夫婦の複雑な情感が悲劇を生む短編です。
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アニメ・実写化作品とは一味違う!?米澤穂信の隠れた名作
著書が次々アニメ化や実写化が決まっている、人気ミステリー作家の米澤穂信。どこかほろ苦い余韻を残す世界観が特徴の作家です。そんな彼の小説のなかから、デビュー間もない頃に描かれた甘酸っぱい青春ミステリーや、文学賞受賞作でよく知られているもの以外の短編ミステリーなど、隠れた名作を紹介します。
米澤穂信 税込814円
自営業をはじめようと犬にまつわる事件専門の探偵社を開設した紺野と、相棒のハンペーの活躍を描いた小説です。犬専門のはずが失踪人の捜索や古文書の解読の依頼が舞い込み、二手に分かれて紺野とハンぺーは事件を解決していきます。異なる二つの事件をクロスさせ、一つの点に結びつける著者の手腕が光る一冊です。
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米澤穂信 税込638円
著者の小市民シリーズ第一作といわれる小説です。友達以上恋人未満の関係である高校生・小鳩くんと小佐内さんは、目立たず慎ましい小市民を目指しています。目立ちたくないのに、次々と事件が現れ、必要に迫られて毎回事件を解決していく2人。やる気がない探偵が事件を解決するギャップに、クスッとなるストーリーです。
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米澤穂信 税込817円
外国から短期間、日本を訪れた少女 マーヤと4人の高校生が過ごした2カ月間と、マーヤが母国に帰国した後の日々が描かれています。天真爛漫で妖精のようなマーヤですが、帰国先の国だけは4人に教えません。マーヤの帰国先を4人の高校生が突き止めるミステリーとしてはもちろん、恋愛や友情を描いた青春小説としても楽しめます。
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隠れた名作ばかり!?多様な彩りを放つ多島斗志之のミステリー小説
自らの意志で失踪することを宣言し、関係者に手紙を送った後に消息不明となったミステリー作家・多島斗志之。直木賞に二度ノミネートされ、映画やドラマで映像化されている作品もあるのに、ミステリー愛好家以外にその名はあまり知られていません。寡作ながらも多様な彩りを放つ、多島斗志之が手がけたミステリー小説を紹介します。
多島 斗志之 税込713円
物語の舞台はアメリカ・ワシントンDC。息子を車で轢き殺されたある女性警察官が復讐を誓って姿を消しました。標的になった日本人留学生カオリの護衛として、FBIは日系アメリカ人のタミを派遣します。自信を失ったFBI捜査官と射撃の名手である復讐者の鬼気迫る対決を、精緻な文章で描いた超一級のクライムサスペンスです。
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多島 斗志之 税込836円
精神科医と彼の患者である17歳の少女、そして多重人格者の臨床心理士。その3人を軸にして「心の病」の治療について語られる、まるでノンフィクションのような展開と、国立博物館の贋作にまつわるミステリーが対比して描かれています。結末には賛否両論ありますが、正常と異常、本物と贋物について深く考察した、著者の思考の跡を見てとれる力作です。
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多島 斗志之 税込649円
18世紀インド洋で名をはせる隻腕の海賊・モア船長。消えた400カラットのダイヤモンドのため、マドラスへ派遣された東インド会社のクレイの視点で彼の活躍が描かれます。当時のヨーロッパの政治情勢、海賊や庶民の生活、そしてモア船長の知略など読みどころは満載。どんでん返しの結末まで止まらない、魅惑の海洋冒険ミステリーです。
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イヤミスをあえて本で味わう!湊かなえミステリー5選
読んだ後に嫌な気分になるミステリー、通称「イヤミス」という新ジャンルを確立した湊かなえ。必ずといってよいほど、毎回話題になる作品はドラマ化や映画化されていますが、登場人物の過去や細かな心情、嫌な読後感が味わえるのは、本ならでは。映像化された作品の中でも、あえて本でイヤミスを感じていただきたい作品です。
湊 かなえ 税込660円
現実とSNSが複雑にからみ合い、殺人事件の当事者や関係者、野次馬たちが一つの事件を作りあげていく様子は、現代のネット文化への風刺のよう。小説と、SNSのパートが分かれていて、順に追っていくことで犯人が浮かび上がる仕掛けも本ならでは。犯人がわかっても残る、わだかまりは、イヤミスの真骨頂です。
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湊 かなえ 税込693円
主要登場人物は、すべてイニシャルがN。高層マンションの一室で夫妻の変死体が発見され、4人の男女が捜査線上に浮かび上がります。4人が証言していくなかでわかる意外な真実。Nとは誰なのか。登場人物の人生がからみ合うことで紡ぎだす、切ない純愛模様も必見です。
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湊 かなえ 税込713円
よそ者に冷たい、閉鎖的な高級住宅街に越してきた一家。唯一仲良くしてくれていたご近所さんの夫が自宅で死亡し、直後に次男、妻も姿を消します。2つの家族がそれぞれ崩壊の一途を辿っていく姿に本当に嫌な感じを味わえます。最後で明らかになる衝撃の真実に、読者は作中に取り残されてしまいます。
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海外作品のミステリー小説
ミステリーの女王アガサ・クリスティは勿論、他の英米のミステリー小説や、英米以外の作品もご紹介。初心者向けのブックツリーもあります。国内とはまた違った面白さのある海外ミステリー作品をお楽しみください。
読み出したら止まらない!良質な翻訳が光る初めての海外ミステリー
ミステリー小説は好きだけど外国のミステリー小説は読んだことがない、そんな方にも自信をもってオススメできる海外ミステリーを紹介します。日本の小説ではありえない設定や結末に驚きつつも、ミステリー好きの絶妙なツボは全世界共通です。カタカナばかりの名前や聞いたこともない単語も気にならない、良質な翻訳による極上のミステリーを堪能してください。
ピエール・ルメートル,橘明美・訳 税込946円
凄惨な連続殺人事件の犯人を追うのは、パリ警視庁の優秀な捜査官ヴェルーヴェン警部。コンプレックスを抱えつつも、公私ともに充実している彼の身に降りかかる災厄が描かれたミステリーです。緻密な構成や伏線の数々には、ミステリー好きにはたまらないエッセンスが詰まっています。ベストセラー『その女アレックス』の前日譚が描かれた一冊です。
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ネレ・ノイハウス (著),酒寄進一 (訳) 税込1,320円
ホロコーストを生き延びた著名なユダヤ人が実はナチスの親衛隊だったと判明したとき、過去の罪が噴出したかのように次々と殺人が起こります。刑事オリヴァーが部下のピアとともに手繰り寄せた糸の先は、欲望と悲しみで満ちていました。依然として社会にしこりとして残るナチスの影。「深い疵」の真意を考えさせられるドイツミステリーです。
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ドン・ウィンズロウ (著),東江 一紀 (訳) 税込1,047円
南米の麻薬カルテルを舞台に、麻薬取締捜査官、マフィアのボス、そして美貌の高級娼婦が織りなすバイオレンス小説です。残酷さと血の匂いに満ちたこの本からは、1人また1人と倒れ朽ちていく人生が折り重なって作られているかのような重みを感じます。異なる視点から語られる3人の行きつく先を、読者はしかと見届けなくてはいけません。
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アガサ・クリスティ。ミステリーの女王の豊富なバリエーションがわかる本
ミステリーの女王・アガサ・クリスティ。豊富なバリエーションで違った雰囲気や謎解きを味わえるのがクリスティの特徴です。その作品は膨大で、クリスティに興味はあるけど、どれから手をつけたらよいのかわからない、という方もいるでしょう。そんな方へ、数ある小説のなかから、そのバリエーションがわかる本を紹介します。
アガサ・クリスティー (著),矢沢聖子 (訳) 税込1,012円
通称「ポアロシリーズ」の第一作です。傷痍軍人・ヘイスティングがおとずれた友人宅・スタイルズ荘で、その友人の義母が不振な死を遂げます。死に疑問をおぼえたヘイスティングは、親友のポアロに事件の捜査を依頼し、謎解きがはじまります。風変わりでユーモラスなベルギー人探偵 ポアロ。彼の並外れた知性で、パズルを解くような謎解きが魅力です。
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アガサ・クリスティー (著),嵯峨静江 (訳) 税込1,012円
通称「おしどり探偵トミーとタペンスシリーズ」の第一作です。幼なじみの男女2人が探偵業をはじめ、すぐに舞い込んだ依頼は外交の極秘文書を持った女性の捜索。捜査を開始した2人の前に謎の組織が立ちふさがり、国を揺るがす事件に巻き込まれていきます。2人がさまざまな場所を冒険しつつ謎を追うのにハラハラする、スパイ小説風のサスペンスです。
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アガサ・クリスティー (著),羽田詩津子 (訳) 税込1,056円
通称「ミス・マープルシリーズ」の第一作です。舞台はロンドン郊外の村。村の牧師館で、殺人事件が起きます。被害者は多くの人に恨みを持たれていた村の名士。その事件に村の有閑夫人 ミス・マープルが挑みます。ほのぼのとしてやさしく、皆に慕われているミス・マープルの人柄と、田舎ならではの人間関係が謎解きの鍵を握る小説です。
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クリテスィーだけじゃない!英米の「ミステリーの女王」たちの代表作
「ミステリーの女王って誰?」と聞かれてまず挙がるのは、アガサ・クリスティーの名前でしょう。しかし英米には、「女王」の称号がふさわしい女流ミステリー作家がクリスティー以外にもたくさんいます。そのなかから彼女とほぼ同時代に活躍した5人と、その代表作を紹介します。こんなおもしろいミステリーがあったのか!?と驚かされるはずです。
ヘレン・マクロイ (著),渕上 瘦平 (訳) 税込902円
ヘレン・マクロイは1904年ニューヨーク生まれ。本格ミステリーにサイコスリラー的なプロットや、超自然的な要素を盛り込むことを得意としていました。そして本書は、精神科医のポール・ウィリング博士が活躍するシリーズものの一つです。無駄のない緻密な構成と犯人の意外性に、推理小説ならではのおもしろさが詰まっています。
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クレイグ・ライス (著),羽田 詩津子 (訳) 税込990円
クレイグ・ライスは1908年シカゴ生まれ。明るくウィットに富んだ作風で知られています。本書は彼女の人気作品の一つで、ミステリー作家の母親とその3人の子どもが住む家の隣で殺人事件が起こります。事件を解決してお母さんを売れっ子にしようともくろむ子どもたちの活躍を、ユーモアたっぷりに描いた愛すべき推理小説です。
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パトリシア・ハイスミス,佐宗鈴夫 税込902円
パトリシア・ハイスミスは1921年テキサス生まれ。本書はトム・リプリーを主人公にしたクライムノベルのシリーズものの1作目です。アラン・ドロン主演映画の原作としても知られています。自分の欲求に忠実に行動するあまり、何度もあぶない橋を渡るリプリーの行動にハラハラしながら夢中で読める一冊です。
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この国にも傑作が!独特の空気、風土を味わえる米英以外の海外ミステリー
日本の読者にとって「海外ミステリー」といえば、アメリカかイギリスの小説がすぐに連想されるでしょう。実際、販売されている数も多いものです。しかし、それ以外の国のミステリーにも多くの傑作があります。その国の持つ独特の空気、国民性、風土、体臭を存分に堪能できて、米英のミステリーとはまた違った味わいを見せる小説を紹介します。
ロベルト・アンプエロ,宮崎真紀 税込1,870円
南米チリで駆け出しの探偵 カジェタノは、チリの国民的英雄ともいわれる人物から、ある医師の消息を確かめてほしいという依頼を受けます。その依頼にはもう一つ別の目的が潜んでいました。それに使命感を感じたカジェタノはメキシコ、キューバ、東ドイツ、ボリビアと波乱に満ちた調査の旅を続けます。1970年代の南米の独特の緊張感も感じられます。
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P.J.ランベール (著),野口 雄司 (訳) 税込1,540円
フランス、パリの地下に広がる迷路のような空間「カタコンベ」。そこで、ともに首と両手のない男女の死体が発見されます。2人のつながり、殺害の動機、その他事件につながる手がかりがまったくつかめないなかで、女性警部が凄腕のジャーナリストと組んで事件の謎に挑んでいきます。フランスの名誉あるパリ警視庁賞を受賞した傑作です。
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ロデ・ハマ (著),セーアン・ハマ (著),松永 りえ (訳) 税込2,090円
舞台はデンマーク。学校の体育館で首をつられた5名の男性の死体が発見されます。事件の糸口もつかめぬどころか、異常性癖をもつ被害者たちは殺されて当然との世論が巻き起こり、捜査妨害なども受けて捜査陣は頭を悩ませます。そこで警察の殺人課課長 シモンスンは、犯人をおびき寄せる大胆な罠を思いつきます。重厚さを味わえる警察小説です。
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一風変わったミステリー小説
定番モノとは一味違う、独特なテーマでミステリー小説を集めたブックツリーがこちら。ファンタジーものや殺人者の視点に立ったもの、自分の正体が不明なものや聖職者など、一風変わった設定により独自の面白さが展開されます。
普通のミステリーに飽きた方にオススメ!ファンタジーと融合した推理小説
ミステリーとファンタジーは、水と油の関係です。それというのも、緻密な論理を必要とするミステリーに対して、ファンタジーには超常現象が当たり前のように登場するからです。ただ、そのファンタジー要素が作中で論理的に描かれていると、その二つの融合が可能になります。普通のミステリーには飽きた、という方にオススメの推理小説です。
伊坂幸太郎 税込748円
調査対象の人間を1週間観察し、その人間の生死を決める死神。本作はさえないOLや暴力団幹部など、計6人の人間を調査する死神の日常を描いた短編ミステリーです。「1週間限りの死神の調査」といった設定をうまく使ったオチもあり、ファンタジーとミステリーが巧妙に融合されています。
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乙一 税込726円
事故によって左眼を失ってしまった、女子高生を主人公にした小説です。彼女は臓器移植を受け、新しい左眼を手に入れます。しかし、その眼球はときおり見たことのない景色を映し出し・・・。本書は、移植された眼球が見せる幻の謎を追うファンタジーミステリー。グロテスクなところもありながら、幻想的な読み味を携えた一冊です。
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北山猛邦 税込858円
過去・現在・未来を示す三つの時計が掲げられた「クロック城」。そんな終末世界を舞台にし、幽霊のような存在が登場する世界観はファンタジーそのもの。しかし、そこで用意されている仕掛けは大胆な物理トリック。終末世界の物悲しさは雰囲気があり、読後に強い余韻を残す一冊となっています。
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「私は誰?」と主人公すら正体不明!すべてが謎の驚愕ミステリー
「謎」はミステリーになくてはならないファクターです。でも、読者の分身である主人公までもが「謎」だったとしたら・・・。ここに集めたのは主人公の正体すらわからない究極のミステリーです。さらに被害者の正体がわからない物語も一冊含めてみました。何もかも不明な状態から驚きの結末を描き出す、謎だらけのミステリーをお楽しみください。
東野 圭吾 税込869円
天才技術者・神楽龍平は、自らの作り出したDNAを利用した犯罪者摘発システムによって告発され逃亡することに。自分のなかに眠る別人格の存在に怯え、自分は犯罪者なのかと悩む神楽。彼を追う一匹狼の刑事・浅間と、謎の美少女・スズラン。彼らがたどりつく真実とは?ヒットメーカー東野圭吾が、科学技術を通じて人間の真実を問う力作です。
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綾辻 行人 税込748円
中短編集『フリークス』所収の中編「四〇九号室の患者」も、主人公が正体不明の話です。記憶を失った入院患者の日記という形式のミステリー・ホラーは、不気味な雰囲気を盛り上げながら二転三転の結末へ読者を誘います。「私はいったい誰?」と戸惑い、フラッシュバックする奇怪な記憶・・・。ミステリーとしてもホラーとしても、超一流といえるでしょう。
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島田荘司 税込880円
記憶を失い、見知らぬ場所で目覚めた「私」。見知らぬ妻、見知らぬ自分。何かに導かれるように過去の記憶をたどりながら、「私」はやがて御手洗潔という奇妙な男と出会うことになり・・・。本格ミステリーの歴史に残る「名探偵・御手洗潔」シリーズの傑作です。最後に明かされる驚愕の真相と切なすぎる愛が、読む者の胸を打ちます。
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なぜ殺したのか?殺人者たちの心をあばくサスペンス&ミステリーの名作
ミステリー小説の醍醐味のひとつに事件の謎が生み出す先の読めないハラハラ感がありますが、殺人者の心理という凡人には理解しがたいものが加わったら、より一層ハラハラドキドキさせられます。殺人犯は何を考え、何を思って罪を犯すのか?殺人という罪をタブーと感じない、殺人者の思考を緻密に描いたサスペンス&ミステリーを堪能してください。
トマス・ハリス (著),高見 浩 (訳) 税込737円
優れた精神科医でありながら殺人犯として収容されているレクター博士からの助言で、女性の皮膚をはぐ連続殺人事件の犯人を追い詰めるFBI訓練生のクラリス。猟奇的な思考の殺人者よりも怖ろしいのは、殺人は手段でしかないと思考する知性あふれるレクター博士といえるでしょう。読む者の心を凍りつかせるサスペンス小説の金字塔です。
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天童荒太 税込737円
直木賞作家・天童荒太のデビュー作でもあるサスペンス小説は、連続殺人事件の謎を追う女性刑事と歌手を目指すコンビニのバイト青年、その2人の孤独な心情描写を軸に展開されます。被害者を残酷に追い詰め続ける殺人者の病んだ心も、孤独にさいなまれています。どんな人も心に孤独を抱いて生きていることに、気づかせてくれる物語です。
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貫井徳郎 税込1,049円
警察の裏の仕事「特殊任務」に所属する元警察官たちが事件を解決する「症候群」シリーズの第3弾は、法で裁かれなかった犯罪者たちを狙った事件の謎が描かれています。命を大切に思う気持ちから生まれる殺人の連鎖、クライマックスで明かされる犯人の思惑、シリーズ最大の衝撃の事実など、人を殺すことのぜひを問う重厚なミステリーです。
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